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ホーム > WEBマガジン SHINKAWA Times > コラム > 竹内 三保子 > ライター こぼれ話 No.3 『キャンピングカー・ブーム』
掲載日:2018年01月10日

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株式会社カデナクリエイト
代表取締役社長 竹内 三保子
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ライター こぼれ話 No.3
『 キャンピングカー・ブーム』

 キャンピングカーの保有台数がじわじわと増えています。日本 RV 協会の調査によれば、2005 年の保有台数は 5 万台だったのに対して、2016 年には 10 万台を超え、倍以上の伸びを示しました。また、キャンピングカーの売上総額も過去最高を記録。とはいっても、その額は、やっと 300 億円台後半と、まだまだ小さな市場です。しかし、今後、大きな市場に育ちそうな兆しがいくつか見えてきました。

 加えて、まもなく幕張の JAPAN キャンピングカーショー(2 月 2 日 ~ 4 日)が開催されます。この数年、毎年、見物に行くほどのファンという個人的な理由でもあり、今回は『キャンピングカー・ブーム』について書くことにしました。

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華やかになるキャンピングカーショー

キャンピングカーで通勤?

 そもそもキャンピングカーに興味をもったきっかけは、ある金融系会社のマネー入門サイトで、ローンを使って夢を叶えた人の紹介記事を書いたこと。「MBA を取得した」「専門家に習いながら、夫婦でプロヴァンス風の家を建てた」「30 台以上もバイクを乗り換えた」をはじめ、様々なローン体験談を伺いました。その中に、キャンピングカーを購入した A さんがいたのです。

 

 A さんは、まず、キャンピングカー選びで悩んだという話から始めました。最大の悩みは、勤務先の車庫に入るかどうか…。

 「キャンピングカーで会社に行くのですか?」

思わず聞き返してしまいました。恥ずかしながら、キャンピングカーとは、バスやトラックを改造したり、トレーラーとけん引する巨大な車という認識だったので、てっきり、そんな車で会社に行こうとしているのかと思ってしまったからです。

 この取材を通じて、はじめてトヨタのハイエースや日産のキャラバンといったワンボックスカーの室内を改装したバンコン(バン コンバージョン)の存在を知りました。同じハイエースでも、手掛けるキャンピングカー事業者によって、ベッドやテーブルの位置などがまるで違うことにも驚きました。スペースとの相談ですが、テレビ、電子レンジ、エアコン、ソーラーパネル、ポータブルトイレなど、様々なものを積み込めます。

 

 しかし、外から見れば、キャンピングカーには見えません。なるほど、それなら、通勤でも、買い物でも使えます。普通のサラリーマンが持つことも、それほど難しいことではないでしょう。A さんの取材をきっかけに、キャンピングカーを身近に感じるようになりました。

 

 そんな折でのキャンピングカーの保有台数倍増のニュース。一方、『オートキャンプ白書 2007』では、10 数年横ばいだったキャンプ人口が、4 年連続で増加したと発表していました。加えてグラマラス(贅沢・魅惑的)とキャンプを組み合わせたグランピング・ブームも沸き起こり、三浦半島の観音崎京急ホテルの敷地内や新宿ルミネの屋上をはじめ、意表をつくような場所にグランピング施設が続々と誕生しています。

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ワンボックスカーとは思えないゆったりとした室内

 何やら、キャンプを取り巻く環境に大きな変化がありそうです。そこで、某通信会社のニュースサイトで、キャンプ・ブームをテーマに記事を書くことにしました。ところが、オートキャンプからおしゃれキャンプ、グランピング、ワンデイキャンプまで手を広げすぎて、肝心のキャンピングカーについて書くスペースがほとんどなくなってしまいました。そこで、今回こそ、キャンピングカー・ブームについて書こうと思ったわけです。

整い始めたキャンピングカーのインフラ

 キャンピングカーの保有台数が増えたひとつのきっかけは、ラインナップが豊富になり、手ごろな価格帯のキャンピングカーが増えてきたことでしょう。軽自動車を改造したキャンピングカーなら 200 万円程度からあるそうです。売れ筋は、前出の A さんも購入したワンボックスカーを改造したバンコン。中でも 500 万円台のものが人気です。

 バンコンは普段使いができることに加えて、近所の人にキャンピングカーを購入したと気付かれないことを選択理由にあげる人もいます。確かに、キャンピングカー然とした外観の車であれば「お金があっていいわね」などと嫌味の一つもいわれるかもしれません。

 

 キャンピングカーでの旅を快適にするインフラが整ってきたことも、キャンピングカー人気に拍車をかけています。筆頭にあげられるのはコンビニエンスストアでしょう。コンビニに行けば、食品から日用品まで何でもそろっています。しかも、全国どこにでもあるので、長期間の旅でも困らなくなりました。

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会場の駐車場には、イメージ通りのキャンピングカーが勢揃い

 道の駅の存在も見逃せません。道の駅の中には、温泉施設やレストランが備わっている上にキャンピングカーでの宿泊が可能なところも沢山あります。そうした場所に宿泊すれば、温泉を楽しんだり、レストランで食事をしたり、あるいはテイクアウトの料理を持ち帰って車内で食べたりできます。寝る場所以外は、ほとんどすべて外にそろっているので、キッチンとしての機能は電子レンジがあれば充分。なくても困りません。それどころか、トイレがないという簡易なキャンピングカーも成立するわけです。

 ちなみに、持ち運びが簡単なポータブルトイレも含めて、トイレを備えているキャンピングカーの割合は全体の 6 割。4 割は、トイレがありませんが、特段、不便は感じないといいます。

 

 RV パークの整備が進めば、キャンピングカーの旅の利便性は、さらに高まることが期待できます。RV パークとは、民間の温泉施設や道の駅などが用意するキャンピングカーのための駐車場。1 台から 5 台くらいの駐車スぺースがあり、宿泊費は一泊 2000 円程度。電源、トイレ、シャワーなどの入浴施設をはじめとした RV 協会が定めた基準を満たせば、RV パークと認定されます。2012 年からスタートして、現在は 100 個所程度まで増えています。中には、パン屋や地ビールのブルワリーが運営する RV パークも登場しました。

キャンピングカーの主役はシニア世代

 それでは、実際には、どんな人がキャンピングカーを購入しているのでしょうか。

保有台数を大きく押し上げたのは団塊の世代をはじめとするシニア層。モータリゼーションの進展とともに育った、この世代は車好きが多いので、旅の手段としてキャンピングカーが浮上してきたというわけです。退職金でキャンピングカーを購入して夫婦で北海道一周など長期間の旅を楽しむといったパターンが典型です。

 シニアの場合は、ずっとキャンピングカーに宿泊したり、中で食事するというケースはまれ。数日おきにホテルや旅館に泊まったり、豪華な食事を楽しむというパターンが一般的だそうです。移動の交通費が安いので、その分、宿泊代や食事に使ってしまおうというわけです。

 

 RV 協会のアンケートによれば、キャンピングカーの購入動機の 1 位は夫婦で旅行を楽しむため。2 番にはペット連れの旅行に最適という理由がきています。ペットブームも保有台数の増加に寄与しているわけです。ペットをつれて夫婦で旅行というのが典型的な楽しみ方といえるでしょう。

 

 一方、スキーや釣りやカヌーをはじめとしたアウトドアの趣味を楽しむためのベースとしてキャンピングカーを活用する人もでてきました。また、訪日外国人からは、キャンピングカーで日本旅行を楽しみたいという要望が高いそうです。欧米では、キャンピングカーでの旅の文化が根付いているので、日本でも同様の旅のスタイルを楽しみたいというわけです。今後はレンタルのキャンピングカーも充実していくでしょう。

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ペットを連れての入場も可能。

ペットコーナーも年々充実

 現在は、グランピングをはじめ、自然に対する耐性が弱い人でも、アウトドアを楽しめる商品やサービスが増えています。また、野外コンサートをはじめ、自然の中で開催されるイベントも増えています。

 このようにアウトドアに親しむ機会が増えるとともに、キャンプに興味を持つ人が増え、それにともなって、キャンピングカー・ブームも盛り上がっていくことが期待できそうです。

【プロフィール】

竹内 三保子 Mihoko Takeuchi

編集プロダクション 株式会社カデナクリエイト 代表

http://www.cadena-c.com

Blog -ブログ- 明日のシゴトが楽しくなるウェブマガジン「The New Work Times」

 

東京生まれ。1983年 明治学院大学経済学部卒業。同年、西武百貨店入社。紳士服飾部、コンセプトショップ担当、特別顧客チームなどを経て経済評論家の竹内宏に師事。百貨店で学んだ顧客視点をベースに、主に「中小企業」「地域再生」「働く女性」などに関する記事を執筆。その後、編集プロダクション、株式会社カデナクリエイトを設立。 現在は高齢者ビジネスに対する関心が深まり、『介護経営白書』(日本医療企画)等に執筆。共著に『課長・部長のための労務管理問題解決の基本』『図解&事例で学ぶイノベーションの教科書』などがある。

東洋経済オンラインに連載中 

コラムに関するご意見、お問い合わせ:sectimes@shinkawa.co.jp