固有振動数に着目した世界初の撥水性テスター(液滴振動型接触角測定器)です。

水をはじく性質(撥水性)を持つ表面は、汚れにくい、濡れない、錆びない、かびない、長持ちするなどのメリットがあり重要な評価項目です。手軽に簡単に短時間で安定した測定が望まれ、本測定器で実現することが可能となりました。繊維、ガラス、建材から電子機器、自動車、飛行機、あらゆる物の表面評価に期待できます。

「撥水」「親水」の一般的な接触角測定器の課題

  • 画像使うことによる人為的誤差
  • 被液滴と測定部の識別が必要
  • 液滴が真球の一部でないと誤差要因
  • 被測定物のサイズに制限
  • 測定に経験が必要

撥水性テスター

液滴の固有振動数から接触角を求める撥水性テスター

非球面レンズの測定例

特徴

  • 世界初の液滴振動式「撥水性テスター」。
  • 液滴の形状、質量、表面張力により、一意的に定まる液滴の固有振動数から接触角を求めます。原理、構造ともにシンプル、かつ小型です。
  • 従来測定が困難とされた紙、布、木材、パウダー、表面が平らでないものも簡単にしかも素早く再現性のよい安定した測定結果が得られます。
  • 価格が従来品に比べ廉価。

測定原理

撥水性テスターの構造

くぼみに固定された液滴振動モデル

理論により得られた液滴振動数(式 1 )

理論と実験との対応

画面表示 振動時間変動・周波数・接触角

理論と実験結果との対応

従来法との比較実験結果

水を用いた液滴振動の調査により、自由振動数は、体積を一定にすると接触角と一対一に対応していることがわかった。液滴の自由振動を「くぼみモデル」を用い解析的に求めた。この結果と実験との良い一致が得られた。その結果をもとに、液滴自由振動数から接触角を求めることが可能となった。

親水性テスター

体積一定の液滴の接触状態を上面から撮影、接触面積からから接触角を求める親水性テスター

親水性テスターとミラー上の水滴測定例

特徴

  • 接触角5°以下も可能な「親水性テスター」。
  • 被測定物表面に滴下した液滴の接触面積より接触角を求めます。従って、液滴形状は必ずしも球形状である必要はありません。
  • 親水性テスターは、接触角が小さくなるほど高感度、原理、構造とシンプル、かつ小型です。
  • 価格は従来品に比べ廉価。

概要

親水性テスターの構造

液滴の接触面積に対する接触角の関係

参考文献

  1. 塩川、近藤「SAW ストリーミングの研究―SAWによる液体流動・飛翔・霧化・発熱―」;信学技法US2008-66(2008-11)29
  2. S. Shiokawa and Y. Matsui, “The Dynamics of SAW Steaming and its Application to Fluid Devices”,Mat. Res. Soc. Symp. Proc. Vol.360, p53 (1995)
  3. K. Miyamoto, S. Nagatomo, Y. Matsui and S. Shiokawa “Nonlinear Vibration of Liquid Droplet by Surface Acoustic Wave Excitation”, Jpn. J. Appl. Phys. 41,3465 (2002)
  4. S. Yamakita, Y. Matsui and S. Shiokwa “New Method for Measurement of Contact Angle (Droplet Free Vibration Method)”, Jpn. J. Appl. Phys. 38, 3127(1999)
  5. M. Strani and F. Sabetta “Free vibration of a drop in partial contact with a solid support”, J. Fluid Mech., vol. 141, p233(1984)
  6. 塩川・松井:「撥水性テスターの開発」、学振150委員会、第115回研究会資料、7(2010,1,28)
  7. 塩川・松井:「液滴の線形・非線形振動の研究」、日本工業出版「超音波 TECHNO」 第24巻2号、日工 No.2012.03.08.20.