2017/09/05
業界コラム
日本のオフィス環境を考える No.2 – 共有スペースの再考〜海外事例を通じて –
前回は、オフィスを事例に生産効率を上げるために、適正なスペース(一人あたりの専有面積)の話をしました。
今回は、共有スペース(賃貸が可能な収益部分に含まれない共用部分)に焦点を当てたいと思います。
この場合、共有スペースは、英国では Back of House(BOH)と呼ばれるものにあたり、具体的には、エントランス、エレベーター・階段・廊下・トイレ・機械室・倉庫などの空間を指します。(なお、サポートスペースとは、賃貸が可能な収益部分のうち、業務を支援するスペースとして、コピー室、会議室、ダイニング、給湯、倉庫などを指します。)エレベーターの数や階段は、災害時の想定最多収容人数より計画を建てますので、海外のものと比べても、遜色はありません。ただ、機械室などは、気候負荷に左右される空調設備機械の他、オフィスの事業内容によって、面積与件の地域差が大きく異なるため、ここでは考察の対象外とします。...
株式会社 蔭山晶久アーキテクツ
代表取締役
䕃山 晶久