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Column

日鐵住金溶接工業様 振動監視装置導入事例のご紹介

導入の決め手は「新川電機のコア技術である渦電流と
信頼できるきめ細かいサポート」


オプト事業部 事業部長 田畑和文

日鐵住金溶接工業株式会社 オプト事業部
事業部長 田畑 和文

概要


日鐵住金溶接工業株式会社オプト事業部様の主力製品である金属管光ファイバ「ピコループ」。折れやすい光ファイバを強くて誰にでも電線のように扱える光ファイバケーブルに仕上げるため、日鐵住金溶接工業様独自の金属管造管技術と振動技術を組み合わせて開発されました。

折れやすい光ファイバを金属管に熱を加えず独自の振動搬送によって挿通するために当社の振動監視装置をご導入いただき、20年経った今でも現役で動いている振動監視装置について、オプト事業部 事業部長の田畑様からお話を伺いました。

導入の経緯


様々な分野で多様な可能性を秘めた光ファイバセンサ。オプト事業部様では、光ファイバセンサの唯一の課題である機械的強度や耐熱性を強化するため、センサそのものを金属管でシールドするという技術の研究開発に取り組まれ、金属管にセンサを挿通する独自の振動搬送装置を開発されました。導入の経緯について田畑様は次のように語ります。

「光ファイバという線条体を金属管に通していくにはとても慎重な加振条件管理と実際の振動監視が必要になる。なおかつ、監視する場合には搬送条件もそうだが、もう一つ大事なことは、振動機のメカそのものの磨耗をモニタすること。つまり、振動発生機が異常なく繰り返し発生しているかどうかが重要になる。当時、様々な振動センサを独自に調査したが、御社の渦電流式非接触変位センサが一番よかった。一般的な圧電素子タイプと比較してもしっかりとしたデータが取れた。レーザに比べコストも低かったのも魅力だったが、何よりも新川電機さんのサポートが採用の決め手となった。顧客の意味合いをよく理解してくれ、丁寧で細かい対応が一番の決め手。」



金属管光ファイバケーブル
ケーブル断面
金属管光ファイバケーブル
ケーブル断面

導入システム


振動搬送用にVM-12シリーズ汎用モニタとVKシリーズ振動トランスデューサを導入。VM-12シリーズ汎用モニタは、小型回転機械専用の連続監視システムとして設計され、幅広いバリエーションの中から回転機械の規模にあった選択ができるとして、当時製造販売されていました。(2005年製造中止)後継機種はVM-15/VM-16シリーズで、コストパフォーマンスに優れた振動監視モニタとして現在もご好評いただいています。

VKシリーズ振動トランスデューサは、回転機械の軸振動、軸位置、伸び差、偏心等を測定するためのトランスデューサで、渦電流方式を採用しているため非接触で測定が行えます。現在も変わらずご愛顧いただいている当社の主力センサです。



VM-12シリーズ汎用モニタ
VKシリーズ振動トランスデューサ
VM-12シリーズ汎用モニタ
VKシリーズ振動トランスデューサ

検討過程における課題


いかに均一な振動を与えるか。円周方向、径方向、上下方向に均一な振動を実現できないと安定した搬送装置はできない。

「通信線の問題やファイバの仕様長が違うなど最適な加振条件を極めるまでたくさんの課題があったがここまで仕上げてきた。今もそうだが渦電流センサに対して工業的スタンダードがないので、自分たちでスタンダードを探しながら試行錯誤でやってきた。そうゆう意味でもやはりチャレンジ精神が大切。そうゆうところも新川さんには協力していただいた。」と語る田畑様。



加振器(写真左下は加振器下部にあるセンサ設置状況)
加振器(写真左下は加振器下部にあるセンサ設置状況)

計器盤
加振器に設置されたセンサ
計器盤
加振器に設置されたセンサ

導入後の成果


導入後の成果について田畑様にお話を伺いました。

「おかげ様で、世界で唯一の“振動監視をしながら振動搬送を実現する”という技術が完成しました。細い金属管パイプの中を振動搬送するのは当社の技術だけ。当社しかやっていません!それでピコループが生まれた。光ファイバはすばらしい可能性を秘めているセンサだが機械的強度や耐熱性がないのが課題。それをすべて金属管でシールドしてあげる。したがって電線なみに扱えるセンサを実現でき、当社の主力製品が生まれました。」

ピコループの開発は日鐵住金溶接工業様が新しいフィールドへの挑戦と、金属の特殊加工技術を生かした経験と実績を活用したひとつの成果です。独自の技術力で開発された金属管光ファイバケーブルは各方面から高い評価を得ており、新川電機の製品・技術サービスがその一端を担えたことは私たちにとっても大きな経験となっています。

光ファイバセンシングの可能性を熱く語る田畑様


光ファイバセンシングは従来のモニタリングシステムに対して画期的な改革を提供する可能性を秘めています。コスト的にも導入可能な低価格化が進行中であり、顧客にとっても一慮すべき技術となっています。

「光ファイバセンシングはすばらしい活用性を見出せる。今の工場、社会環境、新しいステップが望まれる時代に来ている。そういった場合は、光ファイバセンシングが最高!」



お客様企業情報
 会社名  日鐵住金溶接工業株式会社
 所在地  東京都江東区東陽町二丁目4番2号(本社)
 設立  平成14年7月1日
 事業案内
  溶接材料の製造・販売、プラズマ溶接機器の設計・製造・販売、金属管入り光ファイバの製造・販売とセンシングエンジニアリング
 URL  http://www.welding.nssmc.com/



○当社製品(振動監視装置)にご興味のある方は
 新川電機センサ&CMSブランドサイト
○強化型金属管光ファイバケーブルにご興味のある方は
 ピコループ製品情報サイト
○光ファイバセンシングに関してご興味のある方は
 光防災センシング振興協会
 
過去の関連コラム一覧
 
2010年06月08日号 光ファイバセンシング最新動向について No.1
2010年07月07日号 光ファイバセンシング最新動向について No.2
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Vol.5 No.4
2013年04月09日号

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