RMS値(Root-Mean-Square Value)
二乗平均値の平方根。 備考: 実効値とも言う。
アイソレーション(Isolation)
機器の入力信号と出力信号とにコモンラインを もたせないこと。絶縁。

位相角、位相(Phase Angle, Phase)
独立変数のある値を基準として測った正弦量の進み角。
位相差(Phase Difference)
振動数が等しい二つの周期量の位相角の差。正弦量の場合には同じ基準値から測った位相角の差。

API規格(API Standard)
America Petroleum Institute(アメリカ石油協会)が定めた規格。
エアーパージ(Air Purge)
外部から清浄な空気を機器内部に供給し、次のような目的に使用される。
(1) 腐食性ガスの機器内部への侵入防止。
(2) 機器内部での温度上昇防止。
(3) 内圧防爆構造の機器など爆発性ガスの侵入 防止。
SN比(S/N)(Signal To Noise Ratio)
(1) 信号振幅に対する雑音振幅の比。
備考:正弦波信号については、ピーク値または、実効値、非正弦波信号については、ピーク値をとる。
(2) 信号パワーの雑音パワーに対する比。
備考:インパルス雑音に対しては、信号と雑音とのピーク値の比を取ることがある。
NO Normally Open
作動時、または通電時に閉となるような接点。
備考:a接点とも言う。
NC Normally Closed
作動時、または通電時に開となるような接点。
備考:b接点とも言う。
FM規格(FM Standard)
Factory Mutual Laboratories の略でアメリカの保険会社の規格。
MTTR(Mean Time To Repair):平均修復時間
修復時間の平均値。
MTBF(Mean Time Between Failures):平均故障間隔
機能単位の寿命内の規定された期間における規定された条件のもとでの隣接した故障と故障との間の時間の平均値。

オープンコレクタ(Open Collector):接点
接点作動側ではコレクタ負荷抵抗を持たないようなトランジスタ接点。
オイルウィップ(Oil-Whip)
十分に潤滑されたジャーナル軸受の油膜の性質のために起こるジャーナルの自励的なふれまわり。
応答時間(Response Time)
ステップ応答において、出力信号が最終値の決められた値に達するまでの時間。一般に最終値90、95、または98%の値が決められるが特に指示がなければ63.2% (時定数)の値をとる。
備考:単に応答時間という場合はステップ応答時間を示す。
温度ドリフト(Temperature Drift)
周囲温度が変化することにより生ずるドリフト。

外部接点容量(Outside Contact Capacity)
電源を内蔵している機器が外部の接点に電源を供給し、外部の接点により、その機器が動作する場合の外部接点の容量。
外部磁界(External Magnetic Field)
機器設置環境の磁界の強さ(機器が自ら作る磁界ではない)。
確度(Accuracy)
指示値と容認された標準値または理想値との一致性。備考:誤差限界は、定性的な用語(Qualitative Concept)としてのみ用いる。
外部接点容量(Outside Contact Capacity)
電源を内蔵している機器が外部の接点に電源を供給し、外部の接点により、その機器が動作する場合の外部接点の容量。
外部磁界(External Magnetic Field)
機器設置環境の磁界の強さ(機器が自ら作る磁界ではない)。
確度(Accuracy)
指示値と容認された標準値または理想値との一致性。備考:誤差限界は、定性的な用語(Qualitative Concept)としてのみ用いる。
加速度トランスデューサ(Acceleration Transducer)
加速度ピックアップの同義語。
加速度ピックアップ(Acceleration Pickup)
入力加速度に比例する出力(通常は電気的)を発生する変換器。
過渡応答(Transient Response)
入力(信号)がある定常状態から、他の定常状態に変化したとき、出力(信号)が定常状態に達するまでの応答。
感度(Sensitivity)
リニアレンジの範囲内の変位(ギャップ)に対する出力の統計的平均変化率。すなわち最小自乗平均一次式の傾き(b)を意味する。
感度(b)=ΔY/ΔX [V/mm]
感度誤差(Sensitivity Error)
規定感度(s)に対する実測感度(b)の差を規定感度
(s)の百分率で表したもの。
感度誤差={(b-s)/s}×100[%]

危険速度(Critical Speed)
回転系が共振しているときの回転速度。
基礎(Foundation)
機械系を支える構造体。備考:これは空間に固定されていることもあり、また運動を行うことによって支えている。機械系に励振を与えることもある。
基本固有モード(Fundamental Natural Mode Of Vibration)
最低の固有振動数をもつ振動モード。
Q
振動系の共振の鋭さを表す量。共振振動数において、振動系のエネルギー(機械振動系においては運動エネルギーと位置エネルギーとの和)と、一定振幅を持続するために外部から与えられる1サイクル当りのエネルギーとの比の2π倍で定義する。
共振(Resonance)
強制振動している系において、励振振動数のいずれの方向へのわずかな変化によっても、その応答が減少するときの系の状態または現象。
共振振動数(Resonance Frequency)
共振しているときの振動数。
許容誤差(Allowable Error)
基準をとった値と、それに対して許容される限界値との差。
許容負荷抵抗(Allowable Load Resistance)
性能が保証される範囲で接続できる負荷抵抗。
許容不つりあい(Unbalance Tolerance)
剛性ロータにおいては、ある軸直角面(修正面または測定面)内で許容できる最大値として定められた不つりあいの大きさ。

偶発故障(Random Failure)
初期故障期間を過ぎ磨耗故障期間に至る以前の時期に、偶発的に起こる故障。

経年変化(Secular Change)
長期の時間経過に伴って生じる機器またはその要素の特性の変化。
減衰(Attenuation)
(1) 信号の大きさが減少すること。
(2) 振動の振幅が時間的に減少すること。
減衰固有振動数(Damped Natural Frequency)
減衰をもつ線形系の自由振動の振動数。
減衰比(Damping Ratio)
線形粘性減衰をもつ系の実際の減衰係数の臨界減衰係数に対する比。
備考:減衰比は臨界減衰に対する百分率でも表わされる。

校正(Calibration)
測定、受信あるいは伝送を行う量に関して、一連の既知の値に応じた装置の出力を決定すること。
備考:実際の校正では次のような作業がある。
(1)目盛に目盛線を入れる場所の決定。
(2)出力を、仕様に定める許容差以内で、目標値に一致させる調整。
(3) 装置の出力の読値と標準との比較による誤差の決定。
(4) 校正は通常、独立一致性を仕様に適合させるように行われる。
剛性ロータ(Rigid Rotor)
任意に選ばれた2 面でつりあわせ、最高速以下の任意の速度で、使用時に近い支持条件において回転させても、ロータ変形によって不つりあいが許容値(軸中心線に関して)を超えないようなロータ。
高速つりあわせ(High Speed Balancing)
ロータを剛性とみなすことができない回転速度で行う、つりあわせ操作。
互換性(Interchangeability)
互いに交換できる性質。製品については、寸法上の互換性及び性能上の互換性が採り上げられる。
誤差(Error)
測定値と測定変量の理想値との間の代数差。
故障率(Failure Rate)
ある時点まで動作してきた機器又は装置が引き続く単位期間内に故障を起こす割合。

サイクル(Cycle)
周期的現象または周期関数が、ある状態と全く同じ状態を再びとるまでの間にたどる全ての状態、または値の全範囲。
再現性(Reproducibility)
ある一定期間を経て同一動作条件で同一入力値に対し、入力を両方向から接近させて繰り返し測定するときに得られる出力の差の最大値。
サイズモ系(Seismic System)
基礎枠とそれに対して1 個またはそれ以上のばね要素を介して取り付けられている一つの質量要素からなる系、通常は減衰要素も含まれている。
サイズモ式ピックアップ(Seismic Pickup)
サイズモ系から構成され、サイズモ系の二つの要素の間の相対運動から出力信号を発生する変換器。
最大負荷(Maximum Load)
機器の出力側に接続することができる最大の負荷。
サンプリング(Sampling)
定められた時点(例えば一定間隔の時点)の入力の瞬時値を取り込むこと。
サンプリング周期(Sampling Period)
周期的なサンプリング制御システムにおける観測の時間間隔。
サンプリングタイム(Sampling Time)
サンプリングにおいて入力を感知している時間。

時間応答(Time Response)
入力変量の変化によって生ずる出力変量の時間的変化。
時定数(Time Constant)
入力にステップを加えた時、時定数Tは、線形1次遅れシステムの出力の全変化分の63.2%に達するのに要する時間である。
(1) 時間応答がA(1-e-t/T)と記述される時が時定数となる。
(2) 高次系の場合、プロセスの各1次遅れ要素に対して時定数がある。ボード線図では、コーナー周波数がω=1/Tで表わされる。
自由振動(Free Vibration)
励振を取り除いた後に起こる振動。備考:自由振動では、その固有振動数で振動する。
周期(Period)
振動数の逆数。
周波数応答(特性)(Frequency Response [Characteristic])
入力信号が正弦的に変化する定常な状態であるときの出力信号の時間応答。一般にボード線図を用いて表わす。
周波数分析(Frequency Analysis)
振動現象のスペクトル分析。
出力インピーダンス(Output Impedance)
出力端子側から機器内部を見た回路に含まれるインピーダンス。
出力接点容量(Output Contact Capacity)
接点出力における接点容量。
出力抵抗(Output Resistance)
出力端子側から機器内部を見た回路に含まれる抵抗成分。
出力電流容量(Output Current Capacity)
電圧出力の装置において、所定の性能が維持できる範囲で負荷に供給できる最大電流値。
出力バイアス(Output Bias)
出力信号に加えられるバイアス。
自励振動(Self-Excited Vibration)
非振動的なエネルギーがその系の内部で、振動的な励振に変換されて発生する振動。
振動指示計(Vibrometer)
ピーク値、RMS値などで表される振動の大きさを目盛上に指示することが可能な測定器。
振動数(Frequency)
単位時間当りのサイクル数。備考:周波数は振動数と同義語である。
振動ベクトル(Vibration Vector)
振動信号を回転ロータ上のある基準(キー溝等)からの位相角と振動振幅によって表現したもの。
振動の固有モード(Natural Mode Of Vibration)
自由振動をしている系について考えられる振動モード。
備考:
(1)系に減衰がなければ、固有モードは正規モードと同じである。
(2) 振動の固有モードは、系の各自由度に対応して存在する。
振幅(Amplitude)
正弦量の極大値。
信頼性(Reliability)
定められた期間及び定められた条件のもとで装置が求められた機能を果たす能力。

スケールファクタ(Scale Factor)

規定単位長さ当たりの出力変化を言う。スケールファクタ(SCF)=Δy/Δx[V/mm]

スケールファクタ誤差(Scale Factor Error)
定感度(s)に対する実測スケールファクタ(SCF)の差を規定感度(s)の百分率で表したもの。スケールファクタ誤差={(SCF-s)/s}×100[%]
ステップ応答(Step Response)
入力変量の一つが、ステップ状に変化した場合に生じる時間応答。
スパン(Span)
レンジの上下限値の差。
スパン設定(Span Setting)
機器のスパンを電気的、機械的な操作により所定の値または位置に設定すること。
スパン調整(Span Adjustment)
機器のスパンを電気的、機械的な操作により所定の値に調整すること。
スペクトル(Spectrum)
振動数または波長の関数としてのある量の記述。

静特性(Static Characteristics)
時間的に変化しない測定量に対する、機器の応答の特性。
絶縁抵抗(Insulation Resistance)
絶縁物で絶縁された2導体間の電気抵抗。
例) 500VDCで20MΩ以上(電源端子と接地端子間)
接点形式(Contact Type)
スイッチ類の回路構成の違いによる形式。
例) 単極常開 (SPNO)
単極常閉 (SPNC)
単極双投 (SPDT)
双極双投 (DPDT)
接点出力(Contact Output)
電気接点の開閉を信号とする出力。
接点入力(Contact Input)
電気接点の開閉を信号とする入力。
接点容量(Contact Capacity)
接点部に印加できる最大許容電圧及び接点部が開閉できる最大許容電流で表わされる接点の能力。
ゼロシフト(Zero Shift)
入出力特性曲線の平行的変化。
ゼロ調整(Zero Adjustment)
零点調整の同義語。
零点調整(Zero Adjustment)
機器の零点を電気的、機械的な操作により所定の値または位置に調整すること。
線形系(Linear System)
応答が励振の大きさに比例する系。
備考:この定義によれば、系の中の各要素の動特性は一連の線形微分方程式によって表わされ、重ね合わせの原理を適用することができる。
線形粘性減衰、粘性減衰(Linear Viscous Damping, Viscous Damping)
振動系の要素またはその一部が、要素の速度に比例する大きさで、反対方向の抵抗力を受けるときに生じるエネルギー消費。
線形粘性減衰係数、粘性減衰係数(Linear Viscous Damping Coefficient, Viscous Damping Coefficient)
減衰力の速度に対する比。
線形変換器(Linear Transducer)
規定された振動数範囲内では出力と入力とが比例する変換器。

掃引(Sweep)
振動発生装置の制御変数(通常は振動数)がある範囲を連続的に通過する過程。
掃引速度(Sweep Rate)
振動発生装置の制御変数(通常は振動数)の変化率。
例) 掃引速度=df/dt. F:振動数、t:時間
測定時間(Measuring Time)
測定開始から測定結果が得られるまでの時間。
測定周期(Measuring Period)
一定間隔で行われる測定の、測定から次の測定までの時間間隔。
測定スパン(Measuring Span)
測定範囲の最大値と最小値との差。
測定レンジ(Measuring Range)
測定する量の最小値と最大値との範囲。
速度トランスデューサ(Velocity Transducer)
速度ピックアップの同義語。
速度ピックアップ(Velocity Pickup)
入力速度に比例する出力(通常は電気的)を発生する変換器。

耐圧防爆構造(Flameproof Construction)
全閉構造で、容器内部で爆発性ガスの爆発が起こった場合に容器がその圧力に耐え、かつ外部の爆発性ガスに引火する恐れのないことが公的機関によって試験、その他によって確認された防爆構造。
だ円振動(Elliptical Vibration)
振動している点の軌跡が、だ円となる振動。
耐振性(Vibration Proof)
耐振動性の同義語。
耐振動性(Resistance Against Vibration)
外部から印加される振動に対する強さ。
備考:振動の周波数、振幅により強さの程度が異なるので耐振性の表示には周波数と振幅ないし、加速度の許容限界値を併記する。
耐電圧(Withstand Voltage)
電気機器の絶縁が一定時間耐える電圧。
例) 耐電圧 1,000VAC 1分間(電源端子と接地端子間)
弾性ロータ(Flexible Rotor)
剛性ロータの定義を満たさないロータ。
ダンパ(Damper)
エネルギーを消散させる方法によって衝撃または振幅を軽減するのに用いられる装置。

調整範囲(Adjustable Range)
調整器によって調整できる量の範囲。
例) 零点調整・スパン調整・バイアス調整
調波(Harmonic)
基本振動数の整数倍の振動数をもつ正弦量。
備考:基本振動数の2 以上の整数倍の振動数をもつ正弦量を高調波(higher harmonic)ともいう。
直線性(Linearity)
校正曲線と規定の直線との間の最大偏差が最も小さくなるように近似させた場合の直線性。

つりあわせ(Balancing)
ロータの質量分布を調べ、必要ならばこれを調整して、ジャーナルに働く回転速度と同期の振動や力を、ある指定限度以内になるようにする作業。

TIIS規格
Technology Institution of Industrial Safety(社団法人 産業安全技術協会)の定めた規格。
抵抗負荷(Resistance Load)
電気抵抗成分のみである負荷。
低速つりあわせ(Low Speed Balancing)
ロータを剛体とみなせる回転速度(普通使用速度より低い)で行う、つりあわせ操作。
ディレイタイム(Delay Time)
遅れを特徴づける時間。一般にステップ状の入力信号を加えたときから、出力信号の応答曲線の最も傾斜の急な点に引いた接線が時間軸と交わるまでの時間で表される。
備考:実効むだ時間(Effective Dead Time)ともいう。
デジタル信号(Digital Signal)
数字によって表示される離散的な値の集合の一つを与える情報パラメータをもった信号。
伝送距離(Transmission Distance)
信号を正確に、かつ、必要な伝送速度で伝送できる電路または空気配管の長さ。
備考:伝送距離は電路または空気配管のインピーダンスと計器固有の入力、ないし出力特性の関係や、外部からの雑音程度、当該計測システムの所要特性などで決まる。
伝送関数(Transfer Function)
系の出力と入力との間の数学的関係。
備考:通常、伝達関数は振動数の関数として与えられ、一般に複素関数である。
電波障害(Electromagnetic Interference)
外部の電磁界によって、機器の回路や部品に生じる好ましくない影響。
備考:特別な例として電波による障害(RFI)が知られている。

動特性(Dynamic Characteristics)
時間的に変化する入力に対する機器の応答の特性。
ドライ接点出力(Dry Contact Output)
接点作動側からは接点部への電源供給がない方式の電気接点出力。
トリガ電圧(Trigger Voltage)
電子回路などの状態またはその出力を急変させるきっかけに用いるパルス電圧。
ドリフト(Drift)
ある期間にわたって装置の入力・出力関係に起こる望ましくない緩慢な変化。

ナイキスト線図(Nyquist Diagram)
制御系の安定性を評価するために、H.Nyquist により考案された表示方法である。回転数をパラメータとして軸振動ベクトルを極座標に表示した線図。
内部抵抗(Internal Resistance)
機器の入力端子側あるいは出力端子側から機器内をみた回路に含まれる抵抗成分。

入出力絶縁(Input/Output Isolation)
アイソレーションの同義語。
入力インピーダンス(Input Impedance)
機器の入力端子側から機器内をみた回路に含まれるインピーダンス。
入力抵抗(Input Resistance)
機器の入力端子側から機器内をみた回路に含まれる抵抗成分。
入力バイアス(Input Bias)
入力信号に加えられるバイアス。

ねじり振動(Torsional Vibration)
弾性体のねじりの変化として現れる振動。

伸び差(Differential Expansion)
ロータとケーシングの熱膨張速度の差で変化するロータとケーシング間のすき間、寸法変化の測定。

波形率(Form Factor)
二つのゼロ点を通る半サイクル中の平均値に対するRMS値の比。
波高率(Crest Factor)
ピーク値のRMS値に対する比。
備考:正弦波の波高率は2である。
波長(Wave Length)
一周期の間に波動が伝搬する距離。
パルス間隔(Pulse Interval)
一つのパルスから次のパルスまでの時間間隔。
パルス電圧(Pulse Voltage)
(1) 広義: 規定した方法で定義したパルス電圧。
(2) 狭義: 共通の方法で定義したパルストップ電圧からパルスベース電圧(ベースライン以下の電圧)を引いた電圧。
パルス幅(Pulse Width)
パルスの持続時間、特に規定がない限りパルスの立ち上がり半値点から立ち下がり半値点までの時間。

ピーク値(Peak Value)
与えられた区間内の極大値。
備考:通常、振動する量のピーク値とは与えられた区間内の平均値からの最大変化量を言い、正の最大変化量を正のピーク値(Positive Peak Value)、負の最大変化量を負のピーク(Negative Peak Value)という。
pk-pk値(Peak-To-Peak Value)
与えられた区間内の、振動する量の極値間の代数差のうちの最大値。
ヒステリシス(Hysteresis)
ある与えられた入力の変化に対して、変化の前歴と変化の方向によって生じる出力値の依存度。
備考:
(1) 過渡状態がおさまった後に、測定量の指示(または、出力)の往時と復時との間に生ずる最大測定間隔から不感帯の値を引いたもので通常ヒステリシスを求める(断わりがなければ全レンジにわたって変化させる)。
(2) 微小入力を何回か反転させると、出力が何回か反転するはずである。この方法で不感帯とヒステリシスを区別する。

フィールドバランス(Field Balancing)
つりあい試験機によらないで、つりあわせようとする機械自身の軸受と支持構造物を用いて行う、つりあわせ。
フェーズマーカ(Phase Marker)
回転機械の振動位相を比較する場合に使用するロータ軸の位相基準信号。
負荷(Load)
機器の出力側に接続されて出力のエネルギーを消費または吸収する部分。
不減衰固有振動数(Undamped Natural Frequency)
系の慣性力と弾性力だけによって生ずる自由振動の振動数。
備考:紛らわしくない場合は単に固有振動数ともいう。
不つりあい(Unbalance)
遠心力の結果として振動的な力または運動を軸受に生じさせるロータの状態。
備考:不つりあいの大きさ、又は不つりあいのベクトルの同義語として用いられることもある。
不つりあい角度(Angle Of Unbalance)
軸中心線に垂直な面内に固定した極座標系において、基準線に対して不つりあい質量が存在する場所のもつ角度。
不つりあい質量(Unbalance Mass)
特定の半径位置に存在すると考えられ、これと求心加速度との積が不つりあい力に等しくなるような質量。
不つりあいの大きさ(Amount Of Unbalance)
ロータ内の不つりあい(ある面に関する)の量的な尺度で、その角位置を考えないもの、これは不つりあい質量と偏重心との積として与えられる。
備考:不つりあいの単位は、例えばN・mm。
ふれまわり(Whirling)
軸中心線の旋回運動。
分解能(Resolution)
相互に識別可能な二つの隣接した値の最小間隔。
分数調波(Sub harmonic)
励振の基本周期の2 以上の整数倍の周期を持つ正弦量。

変位ピックアップ(Displacement Pickup)
入力変位に比例する出力(通常は電気的)を発生する変換器。
偏重心(Mass Eccentricity)
軸中心線からロータの重心までの距離。
偏心(P-P Eccentricity P-P)
ロータの自重または、冷却速度の不均一が原因で回転機械ロータの静止時に発生するロータ軸のたわみ量。

ボード線図(Bode Diagram)
周波数応答における振幅比及び位相のずれを周波数について描いた2本1組の図で、図のように横軸に角周波数ω を対数尺度でとり、縦軸に振幅比を[dB/dec]、位相のずれを[度]または[ラジアン]にとるのが普通である。
防水構造(Waterproof Construction)
屋外に被覆のない状態で設置される機器または装置に風雨などによる影響を防ぐ処置が施されている構造。防水には次の種類がある。
防水の種類:防滴型・防雨型・防まつ型・防噴型・耐水型・防浸型・水中型・防湿型
備考:各防水型の用語の定義は参照
防爆(Explosion Proof)
爆発性ガス(可燃性ガスまたは可燃性液体の蒸気)が存在し、または存在するおそれのある危険場所に設置する機器に関して、その機器が原因となって生ずる爆発または、火災を防止する配慮。
防爆構造(Explosion Proof Construction)
防爆を目的とした機器の構造。
備考: 電気機器の防爆構造としての工業用制御機器では、次の構造のものがよく用いられている。
(1) 耐圧防爆構造
(2) 本質安全防爆構造
(3) (1)、(2)の組み合わせの構造
防爆等級(Explosion Class)
防爆構造の機器が設置される危険場所に存在する(または存在するおそれのある)爆発性ガスの爆発等級及び発火度。
本質安全防爆構造(Intrinsically Safety Construction)
正常時及び事故時に発生する電気火花または、高温部が周囲の爆発性ガスに点火しないことが公的機関において試験、その他によって確認された防爆構造。

曲げ危険速度(Flexural Critical Speed)
弾性ロータにおいて、曲げの主モードのうちの一つが最大となる回転速度、そこではロータのたわみは軸受の変位よりも重要である。
曲げ主モード(Flexural Principal Mode)
曲げ危険速度においてロータがとるモード形。
曲げ振動(Flexural Vibration)
弾性体の曲げの変化として現れる振動。

モーダル解析(Modal Analysis)
(1) 応答解析を各モードごとに行い、その応答波形を加算して系全体の応答波形を求めること。
(2) 各モードごとの最大応答値を求め、適当な加算法により系全体の最大応答推定値を求めること。
モードつりあわせ(Modal Balancing)
弾性ロータにおいて、振動の振幅力が個々のモードごとに指定限度内に入るように修正する、つりあわせ操作。

誘導負荷(Inductive Load)
リアクタンス成分を含む負荷。

横感度(Transverse Sensitivity)
受感軸に直角な任意の方向の励振に対する感度。
備考: 横感度は、励振の方向に関する関数である。

ランナウト(Run Out)
渦電流式非接触変位センサによって回転機械の振動、偏心等を計測する場合ロータ表面の状態によって生じる計測誤差であり、その原因によってメカニカルランナウトとエレクトリカルランナウトに大別され、その要因は次のとおりである。
メカニカルランナウト:ロータの曲り、表面の凹凸等
エレクトリカルランナウト:残留磁気、材質の不均一等

リサージュの図形(Lissajous’ Figure)
振動数の割合が簡単な整数比で示される二つの単振動を互いに直角な方向にそれぞれ行わせるときに描く定常な図形。
備考:単振動の位相角の相違によってリサージュの図形は異なる。
リニアレンジ(Linear Range)
トランスデューサの感度、スケール・ファクタ、直線性などの仕様を満足する測定範囲。

励振(Excitation)
系に作用する外力または入力、加振ともいう。
レンジ(Range)
入力変量あるいは、出力変量の最小値と最大値との間の範囲。

出典/参考文献
  • 計測用語
  • JIS Z8103
  • 工業計器性能用語
  • 日本電気計測器工業会
  • 振動工学ハンドブック
  • 養賢堂
  • 電子計測器用語集
  • 日本電気計測器工業会