圧電素子を利用した小型加速度トランスデューサ。タービン、コンプレッサ、モータ、ポンプなどの回転機械の軸受(ベアリング)、増減速機(ギアボックス)の状態監視に最適です。

製品概要

圧電型加速度トランスデューサ

CAシリーズは、電動機やポンプ、ファン、ギアボックス等の回転機械の常時振動監視用として設計された圧電型、アンプ内蔵型加速度トランスデューサ。ISO 10816、ISO 20816 および API670規格で要求される機械状態監視を実現します。
設備診断システムの重要性が一層高まる近年、高性能を維持しつつも大幅な低価格を実現。より低コストで導入していただけるセンサもラインナップに加えました。

特長

  • アンプ内蔵型
  • 小型・ローコスト
  • アメリカ石油協会 API670規格準拠
  • 本質安全防爆(TIIS、ATEX、NEPSI、KTL)
  • 船級規格
  • 耐環境性 IP67 防塵防滴構造

システム構成図

取り付け方法と周波数特性

加速度センサを振動体に取り付ける方法によって、周波数特性が変わります。
振動体表面とセンサ底面を完全に密着させるほど良い条件で測定できます。

最適な振動トランスデューサの選定ガイド

回転軸の振動が軸受(ベアリング)やケーシングによく伝わらないようなすべり軸受を使用した回転機械の場合は、非接触変位・振動トランスデューサによる軸振動の測定が最適です。
回転軸の振動が軸受やケーシングに伝わりやすい転がり軸受を使用した回転機械の場合は、サイズモ系の圧電型速度トランスデューサあるいは圧電型加速度トランスデューサによる軸受ハウジングやケーシングの絶対振動の測定が効果的です。

種類 非接触変位・振動
トランスデューサ
圧電型速度
トランスデューサ
圧電型加速度
トランスデューサ
軸受種類 すべり軸受 転がり軸受 転がり軸受
対象機械
  • スチームタービン
  • 大中型ポンプ
  • コンプレッサ
  • ガスタービン
  • 発電機
  • モータ(電動機)
  • ファン
  • ギアボックス(増減速機)
  • ガスタービン
  • 中型ポンプ
  • 発電機
  • モータ(電動機)
  • ファン
  • モータ(電動機)
  • ポンプ
  • ギアボックス(増減速機)
用途
  • 低速から高速までの回転軸の相対変位振動検出。
  • 基本的に変位計であるため軸位置計や回転検出センサとしても使用される。
  • 中/低速回転機械の軸受(ベアリング)、ケーシングの速度振動の検出。
  • 一階積分により絶対変位振動検出。
  • 高速回転機械の軸受(ベアリング)、ケーシング、ギアボックス(増減速機)の加速度振動検出。
  • 一階積分により絶対速度振動検出。
  • 二階積分により絶対変位振動検出。
主な仕様 当社型式 FK-202F 当社型式 CV-861 当社型式 CA-302
測定範囲 リニアレンジ 2,000 μm 最大速度振動 1,270 mm/s pk 測定範囲 490 m/s2 pk
感度 7.87 V/mm 3.94 mV/mm/s 100 mV/9.8 m/s2
周波数応答 DC ~ 10 kHz(-3 dB) 2 Hz ~ 7 kHz (±3 dB) 1 Hz ~ 10 kHz (±3 dB)
センサ使用温度 -40 ~ +177 ℃ -50 ~ +120 ℃ -50 ~ +120 ℃
電源 -24 VDC ±10 % 18 ~ 30 VDC, 2 ~ 10 mA(定電流) 18 ~ 30 VDC, 2 ~ 10 mA(定電流)
注意事項
  • 回転軸の被測定部に材質ムラや残留磁気があると出力にノイズ(ランナウト)が発生する。
  • 非測定部の材質により感度が変わる。
  • 複数のセンサを近接して使用する場合、干渉してビートノイズを発生することがある。
  • 低周波数域で位相特性が悪いため位相解析の時は注意が必要。
  • マグネットや接着剤で取り付けた場合、高域での特性が悪くなるのでスタットボルトでしっかりと固定する。
  • 二階積分により変位に変換する場合は特に低周波数域での信頼性に欠ける場合がある。
  • マグネットや接着剤で取り付けた場合、高域での特性が悪くなるのでスタットボルトでしっかりと固定する。

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