変位計測を Simple and Easy に ! 使いやすさを追求した渦電流式非接触変位計です。
製品概要
Quick RIVERNEW[クイック・リバニュー]は、耐環境性、安定性の優れた渦電流式非接触変位センサです。
FAやラボ(試験・研究)のシーンで手軽に非接触変位計測を可能にし、測定対象物と接触せず、厚さ・高さ・位置などのミクロン単位の変位変化を高精度に計測します。
- 水、油、ほこりなどの影響を受けない渦電流方式
- 保護構造 IPX7
- 使用温度 -10 ℃ ~ +70 ℃
渦電流式非接触変位センサ紹介動画
渦電流式非接触変位計の測定原理と特長
本製品 Quick RIVERNEW[クイック・リバニュー]にも採用されている渦電流式非接触変位計はセンサと測定ターゲット(金属)との距離(ギャップ)をターゲットに触れることなく、静止状態(ギャップ一定)から動的なギャップ変化をミクロン※の単位の分解能で測定する変位センサです。
センサ部とアンプ部、および延長ケーブル(必要に応じて)から構成されます。
※ ミクロン:マイクロメートル [µm] の慣用語。1マイクロメートルは千分の1ミリメートル。(1 µm = 1/1000 mm)
測定原理の詳細はこちら
渦電流式非接触変位計の測定原理
渦電流式非接触変位計の原理を図1に示します。
測定原理は“渦電流式”と呼ばれ、内部先端部にコイルを持つセンサ部に発振回路から高周波の信号を供給しています。
これによりセンサ先端部から高周波の磁束を発生させ、この磁界中に測定ターゲット(金属)が近接するとその金属の表面に渦電流が発生します。
この渦電流の大きさはセンサコイルと金属の距離により変化し、アンプ側から見た測定ターゲットを含むセンサコイルのインピーダンスが変化します。
センサと測定ターゲットとの距離の変化をインピーダンス変化としてアンプ部の共振回路、検波回路により距離に対応した直流電圧に変換し、リニアライザ回路によって距離に比例、直線化した電圧信号を出力します。

渦電流式非接触変位計の特長
非接触変位計には光学式や静電容量式といった原理を用いたセンサもありますが、これらは測定ターゲットとセンサ間に介在する油や水、ほこりといった周囲環境の影響を受け、誤差が生じたり測定ができなくなる場合があります。
渦電流式非接触変位計の場合、原理的に油や水など渦電流の発生しない物の影響を受けないため耐環境性能、安定性が優れています。

特長
従来の渦電流式のセンサでは困難であった測定レンジの変更、ケーブル長の変更も1台のアンプで可能にしました。
様々なアプリケーション、使用目的に合わせて1台のアンプで2 mm, 5 mm, 10 mm測長の3種類のセンサとシステムケーブル長3 m, 10 mの組み合わせで6パターンの変位センサとしてご利用いただけます。
Simple
1台のアンプで機器構成はとてもシンプルです。
- センサは3種類の測定レンジから選択可能(2 mm, 5 mm, 10 mm)
- 延長ケーブル(7 m)の有無を選択可能(センサ~アンプ間最長 10 m)

Easy
お客様ご自身で簡単にキャリブレーションできます。
- レンジの異なるセンサへの交換が可能
- 延長ケーブル有無の変更が可能
- 測定対象物の材質も変更が可能

※ スペーサーによる3点校正は「簡易調整」です。より高精度な校正を行うためにはマイクロメータ付き校正台をご使用ください。
構成
1台のアンプで3種類のセンサ×システムケーブル長(3 m,10 m)のいずれにもキャリブレーションできます。

外形図





関連製品
Quick RIVERNEW [クイック・リバニュー]の他にも、安定性・耐環境性に優れた高精度の非接触変位計をご用意しております。
例えば・・・
- 高い周波数応答が必要
- センサの形状を変更したい
- 高温雰囲気で使用したい
- 高圧雰囲気で使用したい
- 防爆雰囲気で使用したい
過酷環境下での用途に合わせたカスタマイズでお客様のご要望にお答えします。

VCシリーズ 渦電流式非接触変位・振動計
渦電流方式の非接触変位計。センサからターゲット(導電体)までの変位を高精度に測定します。静的変位・厚み・形状測定から振動などの高速現象まで幅広いアプリケーションに最適な特注設計にも対応します。

VNDシリーズ 高精度タッチロール式厚さ計
渦電流式変位センサを採用した高精度タッチロール式厚さ計。渦電流式を採用しているため光学式や超音波式、放射線式に比べ取り扱いが簡単で、水や油、ほこりなどの影響を受けず、高分子フィルムやゴムシート、不織布などの厚さを高精度に連続的に測定します。

VGシリーズ 高温用変位計
世界最高のセンサ連続使用温度Max.600 ℃。高温ロケーションでの変位計測を可能にした変位計。鉄鋼の連続鋳造設備や、各種高温下での変位、挙動計測に真価を発揮するセンサです。

VI-Cシリーズ 工業用変位・振動計
「工業計器」として必要な安全性、遠隔伝送、保守性などを備えた本質安全防爆タイプの渦電流式非接触変位・振動センサです。本質安全防爆構造により石油・石油化学プラント、ガスプラント、化学プラントなど各種産業プラントで爆発性ガス雰囲気における変位・振動の計測・監視に最適です。

特殊用途センサ
液体水素、LNGなどで極低温、高圧雰囲気など厳しい環境下での変位・振動を測定できる特殊用途センサの製作で、多様なニーズにお応えします。
オーダー・インフォメーション
セット型名コード ①
システムケーブル長 3 m (セット内容 : センサ、アンプ、校正用スペーサ)
No. | セット名 | セット 型名コード |
セット内容 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
センサ | アンプ | 延長ケーブル | 校正用スペーサセット | |||||
0 ~ 2 mm 用 | 0 ~ 5 mm 用 | 0 ~ 10 mm 用 | 各レンジ共用 | 7m、各レンジ共用 | ||||
1 | 2mm レンジセット | RXT-CL2000 | 1台 | – | – | 1台 | – | 1 / 2 mm 各1枚 |
2 | 5mm レンジセット | RXT-CL0500 | – | 1台 | – | 1台 | – | 2.5 / 5 mm 各1枚 |
3 | 10mm レンジセット | RXT-CL0010 | – | – | 1台 | 1台 | – | 5 / 10 mm 各1枚 |
4 | マルチレンジセット | RXT-CL2510 | 1台 | 1台 | 1台 | 1台 | – | 1 / 2 / 2.5 / 5 / 10 mm 各1枚 |
セット型名コード ②
システムケーブル長 3 m または 10 m (セット内容 : センサ、アンプ、延長ケーブル、校正用スペーサ)
No. | セット名 | セット 型名コード |
セット内容 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
センサ | アンプ | 延長ケーブル | 校正用スペーサセット | |||||
0 ~ 2 mm 用 | 0 ~ 5 mm 用 | 0 ~ 10 mm 用 | 各レンジ共用 | 7m、各レンジ共用 | ||||
1 | 2mm レンジセット | RXT-S2000 | 1台 | – | – | 1台 | 1本 | 1 / 2 mm 各1枚 |
2 | 5mm レンジセット | RXT-S0500 | – | 1台 | – | 1台 | 1本 | 2.5 / 5 mm 各1枚 |
3 | 10mm レンジセット | RXT-S0010 | – | – | 1台 | 1台 | 1本 | 5 / 10 mm 各1枚 |
4 | マルチレンジセット | RXT-S2510 | 1台 | 1台 | 1台 | 1台 | 1本 | 1 / 2 / 2.5 / 5 / 10 mm 各1枚 |
単体型名コード
No. | 品名 | 仕様 | 単体型名コード |
---|---|---|---|
1 | センサ | 0 ~ 2 ㎜ | RXS-02-M030-03 |
2 | 0 ~ 5 ㎜ | RXS-05-M050-03 | |
3 | 0 ~ 10 ㎜ | RXS-10-M050-03 | |
4 | アンプ | 各レンジ共用 | RXC-0 |
5 | 延長ケーブル | 7m、各レンジ共用 | RXW-07 |
お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
FAQ
製品に関するFAQ(よくあるお問い合わせ)はこちら
Q1. | 渦電流式の場合、測定ターゲットの材質によって特性が変わるので校正が煩わしいのでは? |
---|---|
A1. | Quick RIVERNEWは測定ターゲットの材質が変わってもお客様で簡単に校正できます。 どんな測定ターゲット(金属に限る)でもセンサとのギャップ 0 %(タッチ)とスペーサで50 %、100 %の3ポイントだけで校正は完了です。 ![]() |
Q2. | センサを壊して交換する場合は、アンプもセットで購入する必要がありますか? |
---|---|
A2. | センサだけの交換でギャップ 0 %(タッチ)、スペーサで50 %、100 %の3ポイント校正だけで使用できます。
![]() |
Q3. | センサ同士を近づけて取り付けることはできますか? |
---|---|
A3. | センサは磁束を発生させているためセンサ同士が近すぎた場合、測定に悪影響を及ぼすことがあります。
![]() |
Q4. | センサとアンプ間の距離はどのくらいまで離すことができますか? |
---|---|
A4. | 延長ケーブルを使用しない場合は、センサケーブル長の約3 mとなります。 延長ケーブルを使用した場合は、延長ケーブル長の約7 mを加えて、トータル約10 mとなります。 ![]() |
Q5. | センサとアンプ間のケーブル長を約5 mにしたいので、延長ケーブルを2 mに切断して使用することはできますか? |
---|---|
A5. | ケーブルを切断することはできませんので、そのままご利用ください。 センサ部、延長ケーブル部、アンプ部からなる共振回路が変化し、測定できなくなったり、校正しても所定の性能が維持できません。 ![]() |
Q6. | 測定レンジ2 mmの Quick RIVERNEW セットを使用していますが、別の用途で一時的に測定レンジ5 mmでも使用したい。5 mm用センサだけでなく,アンプもセットで購入する必要がありますか? |
---|---|
A6. | アンプの購入の必要はありません。 5 mm用センサだけの購入で大丈夫です。(校正には2.5 mmと5 mmのスペーサが必要です。) ![]() |
※RIVERNEW(登録第4236283号)は新川電機株式会社の登録商標です。