2013/01/16 インフォメーション 西村 昌浩 PA用語のABC -連載を終えて- 株式会社トクヤマ 生産技術部門 生産システムグループ リーダー 西村 昌浩 1987 年徳山曹達(現トクヤマ)入社。以来、徳山製造所(山...もっと見る 1987 年徳山曹達(現トクヤマ)入社。以来、徳山製造所(山口県周南市)に勤務。 計装、主に DCS 実務を担当してきた。近年は MES 領域の業務に軸足を移している。 株式会社トクヤマ様のご好意によるプロセスオートメーション(PA)の基本用語も前回が最終回でした。今月は「メルマガ連載を終えて」と題して、資料公開までの経緯や技術伝承の責務などについて執筆者に語っていただきました。 1)資料完成までの経緯「Advanced control」についての説明を、一頁の資料としてまとめた時が、本企画のスタート地点となりました。この時に、たまたまアルファベットの Aから始まる用語であったことと、記述が丁度一頁程の分量であったことが、本企画への発案につながりました。本企画で念頭に置いたのは、初級者に対して表面的な通り一遍の説明ではなく、事の本質を焙り出して核心だけを手際よくしっかりと伝えられれば、ということでした。長文にしてしまっては初級者への適切な説明になりませんし、適度な説明を狙って一項目を一頁ずつに書き進めることにしました。 以来 15 年余の歳月が流れましたが、業務に忙しく(他の著作多数に忙しく?)執筆は遅々として進みませんでした。用語の選択からして相当にてこずりました。そうこうして時代が過ぎる内に、新たな基本用語が世の中に現れてきました。実際、当初予定していた用語から入れ替えたものも幾つか出てきました。例えば、Field bus、Soft senser があります。こんな調子では何時になっても仕上がりそうもありませんでした。 そんな中で、弊社内に PSE(プロセスシステムエンジニアリング)組織を発足する、との事態に直面することとなりました。PSE の取組を進めるに当り、メンバーの基礎知識習得が、まずは前提となります。そこで、本資料の執筆を進める優先順位が高まりました。ここに至り、本企画は漸くにして完成に漕ぎ着けることとなりました。 従いまして、公開資料といえども社内資料の書きっぷりを引きずっております。公開に際して一部には手を入れましたが、不適切な点が残ったかも、と一抹の不安を感じております。 2)技術伝承の責務技術伝承は労力の掛かる取組です。王道や即効性のある特効薬もないでしょう。苦労の絶えることはありません。日々の OJT の積み重ねが効果的といわれますが、しかし OJT に頼るだけでは伝承の効率は上がらないように考えます。そんな中で、効果的な伝承につながるべく、どうしたものかとその一翼を担えるような手立てを考えておりました。先輩諸氏から受け継いで脈々と伝えるべき事、或いは時代の移り変わりと共に変化した事、それらを合わせて次の世代にしっかりと託す仕事は、今を生きる者の責務の一つでしょう。 そんな思い入れから、構想を暖めて「PA用語のABC」なる資料作成の企画に行き着いた訳です。 3)新川電機殿のご活躍そして、本資料の存在がひょんなことから新川電機西中国支社の営業ご担当者の目に触れたことが、メルマガ連載での公開へとつながりました。西中国支社には、小職組織の営業担当部署があります。足繁く来訪され、また会話の端々から行間を読み取って、営業ネタを鋭く嗅ぎ取る営業マンを多数抱えていらっしゃいます。そんな営業マンが本資料の存在を掴む所となり、それがメルマガ事務局に伝わった、との経緯です。 このような社内外の経緯を経まして、本資料は公開の運びとなりました。メルマガ事務局の皆様には掲載に当って、公開における工夫を多数盛り込んで頂きました。その多大なるご尽力に対しまして、ここに厚く感謝の意を表します。 4)読者へのお願い果てさて、当初の思惑のどれ程を達成出来ていることでありましょうか? 初級者への技術伝承に役立つ資料に果たして成り得ているでしょう? 或いは、メルマガ読者のご参考足り得ているのでしょうか? 本資料の公開にどれ程の価値や意義を伴うものか、著者自身としては計りかねている所です。読者の皆様から、ご感想やご意見を賜り、今後の糧にさせて戴ければと考えております。万が一、好評ということにでもなりましたら、新たな連載依頼が新川電機殿より舞い込むかも、と淡い期待を抱いている次第であります。 メルマガ読者の皆様には、今後ともご活用の程、何卒宜しくお願い申し上げます。 以上。 株式会社トクヤマ 西村昌浩による「PA用語のABC」は、クリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 2.1 ライセンスの下に提供されています。 Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 2.1 Japan License この記事に関するお問い合わせはこちら 問い合わせする 株式会社トクヤマ 生産技術部門 生産システムグループ リーダー 西村 昌浩さんのその他の記事 2013/01/16 インフォメーション PA用語のABC -連載を終えて- 2012/09/04 インフォメーション PA用語のABC -目次- 2012/08/07 インフォメーション PA用語のABC -はしがき- 足立 正二安藤 真安藤 繁青木 徹藤嶋 正彦古川 怜後藤 一宏濱﨑 利彦早川 美由紀堀田 智哉生田 幸士大西 公平䕃山 晶久神吉 博金子 成彦川﨑 和寛北原 美麗小林 正生久保田 信熊谷 卓牧 昌次郎万代 栄一郎増本 健松下 修己松浦 謙一郎光藤 昭男水野 勉森本 吉春長井 昭二中村 昌允西田 麻美西村 昌浩小畑 きいち小川 貴弘岡田 圭一岡本 浩和大西 徹弥大佐古 伊知郎斉藤 好晴坂井 孝博櫻井 栄男島本 治白井 泰史園井 健二宋 欣光Steven D. Glaser杉田 美保子田畑 和文タック 川本竹内 三保子瀧本 孝治田中 正人内海 政春上島 敬人山田 明山田 一米山 猛吉田 健司結城 宏信 2024年10月2024年9月2024年8月2024年7月2024年6月2024年5月2024年4月2024年3月2024年2月2024年1月2023年12月2023年11月2023年10月2023年9月2023年8月2023年7月2023年6月2023年5月2023年4月2023年3月2023年2月2023年1月2022年12月2022年11月2022年10月2022年9月2022年8月2022年7月2022年6月2022年5月2022年4月2022年3月2022年2月2022年1月2021年12月2021年11月2021年10月2021年9月2021年8月2021年7月2021年6月2021年5月2021年4月2021年3月2021年2月2021年1月2020年12月2020年11月2020年10月2020年9月2020年8月2020年7月2020年6月2020年5月2020年4月2020年3月2020年2月2020年1月2019年12月2019年11月2019年10月2019年9月2019年8月2019年7月2019年6月2019年5月2019年4月2019年3月2019年2月2019年1月2018年12月2018年11月2018年10月2018年9月2018年8月2018年7月2018年6月2018年5月2018年4月2018年3月2018年2月2018年1月2017年12月2017年11月2017年10月2017年9月2017年8月2017年7月2017年6月2017年5月2017年4月2017年3月2017年2月2017年1月2016年12月2016年11月2016年10月2016年9月2016年8月2016年7月2016年6月2016年5月2016年4月2016年3月2016年2月2016年1月2015年12月2015年11月2015年10月2015年9月2015年8月2015年7月2015年6月2015年5月2015年4月2015年3月2015年2月2015年1月2014年12月2014年11月2014年10月2014年9月2014年8月2014年7月2014年6月2014年5月2014年4月2014年3月2014年2月2014年1月2013年12月2013年11月2013年10月2013年9月2013年8月2013年7月2013年6月2013年5月2013年4月2013年3月2013年2月2013年1月2012年12月2012年11月2012年10月2012年9月2012年8月2012年7月2012年6月2012年5月2012年4月2012年3月2012年2月2012年1月2011年12月2011年11月2011年10月2011年9月2011年8月2011年7月2011年6月2011年5月2011年4月2011年3月2011年2月2011年1月2010年12月2010年11月2010年10月2010年9月2010年8月2010年7月2010年6月2010年5月2010年4月2010年3月2010年2月2010年1月2009年12月