モータのステーター、ローターには電磁鋼板が使用され磁気特性(鉄損)を測定することはモータの性能や効率に大きく影響します。インバータ波形で電磁鋼板を励磁する事により、実際の動作に近い状態で電磁鋼板の鉄損値を測定できます。
さらに、インバータ励磁以外に、JIS に規定されている「リニアアンプ励磁」での鉄損値も測定でき、モータ製造メーカだけでなく電磁鋼板や磁性材料を部品とするメーカなど広範囲の分野で利用できます。

電気自動車の心臓部はモータです。

モータのステーター、ローターには電磁鋼板が使用され磁気特性(鉄損)を測定することはモータの性能や効率に大きく影響します。
インバータ波形で電磁鋼板を励磁する事により、実際の動作に近い状態で電磁鋼板の鉄損値を測定できます。


インバータ励磁鉄損測定装置の紹介 (約3分20秒)

特徴

  • 励磁方式:「インバータ励磁方式」「リニアアンプ励磁方式」切り替えが可能
    インバータ励磁方式:インバータ励磁電源(PMW 励磁波形を生成) 出力容量 600VA、周波数 20kHz
    リニアアンプ励磁方式:任意波形発生器 + リニアアンプ励磁電源 出力容量 600VA、周波数 20kHz
  • 測定方法:「電力計法」「波形法」の測定が可能
  • 測定項目:「鉄損値」「磁束密度」「磁化力」「透磁率」「励磁実効電力」「励磁実効 VA」
  • ヒステリシス曲線をリアルタイム表示
  • モータ騒音に影響する「磁気歪」測定機能(オプション)
  • 永久磁石モータ特性の研究で使用される、「直流偏磁」測定機能(オプション)

基本装置構成図

仕様

 励磁周波数  リニアアンプ方式[10Hz~20kHzの設定形]、インバータ方式[10Hz~20kHzの設定形]
 ※測定枠と資料の条件により、測定可能周波数範囲に制限があります。 
 励磁波形出力  1)正弦波励磁、 2)非正弦波励磁/任意波形など、 3)インバータ励磁波形
 励磁制御  パソコンからの自動制御
 データ処理  パソコンによる自動データ収集・ヒステリシス曲線表示など
 磁気測定  電力計法・波形法 選択可能
 測定項目  「鉄損値」「磁束密度」「磁化力」「透磁率」「励磁実効電力」「励磁実効 VA」
磁束密度測定範囲:0~2T
磁化力(H)算出方法:励磁電流の Peak 値から計算
  磁化力電流値より 6 レンジ(励磁実効電流も同様)
 ※出力変成器の電圧タップにより、出力電流が変化するので最大磁化力値が低下する事があります。
 試験種類  ポイント試験、周波数可変、測定点可変、波形試験