呼吸保護具フィットテスター「マスクフィットテスター AccuFIT 9000」(以下:MFT)呼吸保護具内の粒⼦数と呼吸保護具外の粒⼦数を⽐較し、呼吸保護具のフィッティングがしっかりと⾏えているか、マスクのサイズが適正であるかを定量的に確認するための測定器です。

概要

⽇本カノマックス株式会社のCPC:凝縮粒⼦カウンター(右図)の技術を採⽤し、LPC:レーザーパーティクル光散乱式の粒⼦計測の技術では捉えることができない粒径0.02μmの粒⼦も捉えることが可能です。LPCで計測できる粒⼦(0.1μm以上)に⽐べ数百倍程度多く存在するといわれるナノサイズの粒⼦が計測できることにより、より清浄度の⾼い空間でもフィットテストを⾏え、また、より信頼性の⾼い計測が可能です。CPC⽅式はフィットテスト先進国の⽶国OSHA(⽶国労働安全衛⽣庁)で唯⼀認められている⽅式です。

特長

  • 全てのフルマスク、ハーフマスクの装着テストに準拠、N95マスク(※1)の装着テストにも
  • ⽇本語に対応
  • ⾒やすく分かりやすいフルカラーのタッチスクリーン
  • 製品単独でも、PC経由でも操作可能
  • 凝縮粒⼦カウンタ(CPC)採⽤
  • ⽶国労働安全衛⽣局(OSHA)、カナダ規格協会(CSA)ガイドライン順守
  • 通信機能は、USB、イーサネット、Wi-Fiを搭載
  • PC1台につき4台まで操作可能

(※1)N95マスク(Particulate Respirator Type N95)とは、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)のN95規格をクリアし、認可された微粒子用マスクのことです。

用途・アプリケーション例

  1. マスクの漏れ率の測定
    装着時におけるマスクの外側と内側の粉じん濃度を測定し、その結果からマスク内への粉じんの漏れ率(%)を求めることができます。
  2. 顔に合ったマスク種類の選定
    どれほど高性能なマスクであっても、顔にマスクが密着(フィット)していなければ、そのすき間から、フィルターを通らない空気を多く吸い込んでしまいます。
  3. 日々の装着状態のチェック
    欧米では、マスクのフィットテストが義務化されており、マスクを装着する従業員には正しい装着方法に関する講習会等を義務付けている国が多くあります。
  4. 仕様

    測定範囲 0~100,000個/cm3
    測定粒径 0.02~1 μm
    流量 サンプル:100 cm3/min、トータル:700 cm3/min
    動作環境 温度 15~35 ℃/湿度 20~85 %RH (結露を生じないこと) (※2)
    保存環境 温度 -20~50 °C/湿度 0~85 %RH (結露を生じないこと)
    フィットファクター測定 (※3) フィットファクターの直接測定(Cout/Cin)
    アルコール イソプロピルアルコール(純度:99.5%)
    ディスプレイ フルカラータッチスクリーン[ 153(W)×93(H)mm ]
    インレットポート アンビエント(左の青いポート)、サンプル(右のシルバーのポート)
    通信機能 USB(ポート3つ:デバイス1個、ホスト2個)、イーサネット(ポート1個)、Wi-Fi
    PCアプリケーション 4台同時に動作可能
    ソフトウェア Windows 7、8、10対応、Microsoft.Net version 3.5
    レポーティングフォーマット Microsoft Excel
    電源 ACアダプター
    外形寸法 208(W)×117(H)×262(D) mm
    質量 2.3 kg
    付属品
    ACアダプタ(100-240V、12V 2A)、電源コード、ゼロチェックHEPAフィルタ、アルコールボトル、保存キャップ、アルコールカートリッジ、交換用フェルト・金属メッシュ、チューブ、USBメモリ、USBケーブル、イーサネット ケーブル、ネックストラップ、ソフトウェアCD、取扱説明書
    別売品 プローブ装着治具、プローブキット


    (※2)AccuFIT 9000には防水機能は有りません。雨などの水滴がかからないようにご注意ください。
    (※3)フィットファクター=マスク外側の粒子数/マスク内側の粒子数