2016/05/11 業界コラム 早川 美由紀 どうする? 女性活躍推進 ~ 女性活躍推進はいい迷惑?! No.3 株式会社 真経営 代表取締役 女性活用コンサルタント 早川 美由紀 <保有資格> 中小企業診断士/キャリアカウンセ...もっと見る <保有資格> 中小企業診断士/キャリアカウンセラー(CDA)/ワークライフバランス加盟コンサルタント 女性社員の意欲と能力の開発、上司である男性管理職のマネジメントスキルの開発、人それぞれの持ち味を活かす風土づくりをサポートしている。 化学品メーカーのライオンにて、営業・販促企画・人事を経て、妊娠 8 か月の時に中小企業診断士を取得し、独立。2007 年(株)真経営設立。 人材・組織課題で関わった企業は 300 社超。その中で女性の能力を活かしきれない会社、仕事か家庭かに悩み可能性を閉ざしてしまう女性社員、女性社員のマネジメントに戸惑う男性管理職を多数目の当たりにし、会社・女性社員・男性社員の三方よしへのサポートを始める。女性社員活用をトリガーに、誰もが持てる力を発揮でき、過去のやり方や価値観に縛られないイノベーティブな会社を増やしていくことを目指して奔走中。 今回はコミュニケーションと学びについて、お話ししたいと思います。 「背中を見て覚えろ」という言葉が死語になったようです。言葉ではっきり伝えないと、仕事のノウハウや技術を若い世代にはなかなか理解してもらえないようになったとよく聞きます。 言葉にして伝える大切さ物心ついた時に、すでに携帯電話があり、日常の連絡はLINEで。 私の世代とは、全く違う環境で生まれ育ったのですから、コミュニケーションのスタイルが違って当然。 コミュニケーションは深くて難しいものですね・・・。 今までの日本は奇跡的な同質性の中で、成長を遂げてきました。男性中心で、同じような仕事観を持つ人たちでメンバーは構成されていたので、敢えて言葉にしなくても、理解し合えて当然でした。 その感覚を引きずったまま、コミュニケーションをとろうとしても今はなかなかうまくいかないことが多いです。 職場のメンバーの価値観はこれからもどんどん多様化していきます。 女性活躍推進の動きは、「自分にとっての普通」が通じない相手とのコミュニケーションを学ぶよい機会なのかもしれません。それは、男性側も女性側も。 「違い」から生まれるものところで、私は、スキルアップのため、様々な方々が集まる公開講座を受講することも多いのですが、とても印象的だった講座体験についてお話したいと思います。 この講座は長期に渡るもので、参加者は経営者や人事部担当者、コンサルタントなどバックグランドも参加目的も様々なメンバー。体験型・対話型で学んでいくスタイルの講座でした。 なんと、初日の朝からケンカが起こり、重い雰囲気の中、講座は進んでいきました。その後も人のアイデアを全否定する、皆で気づきを共有し合うはずの時間を一人でしゃべりまくって独占してしまう、皆が聞いてもさっぱりわからない質問ばかりして、多くの時間を奪ってしまう・・・。 こんな事態が幾度も見受けられ、私も含め、場にイライラ感と疲労感がますます充満していきました。 ある時、業を煮やした 1 人の女性が「本当にこのままでいいのですか?」と立ち上がり、全員での本音の話し合いが始まりました。 そこで判明したことは、「他の参加者に興味はなく、自分の参加の目的を効率的に学んで帰りたい。」という気持ちの人が多いこと、また全員がこの先、この講座で価値ある学びができるのか大きな不安を抱えていることでした。 そして、話を深めていく中で、『私たちは学びの共同体』という目的が共有できたことで、雰囲気が変わりはじめました。なぜなら、他の参加者のバックグランドに興味を持ち、受け容れ、視野を広げて自分の参加目的以外のことにも学ぶ価値を見出したからでした。これは遠回りでなく、テーマの本質を学ぶことに通じるものでした。 私は、「『学び』とは何か?」という問いを改めて突き付けられた思いでした。 学びには大きく分けて 2 つの種類があります。 1 つ目は学校教育のような、あらかじめ計画された学びです。ここでは、いかに効率的に正しい解を得るかということが重要視されます。 一方、人と人とがコミュニケーション(対話)を通して学ぶことには、視野の広がりによる新たな発見と今までの価値観までも揺さぶるような深い気づきを得る可能性が秘められています。 そこでは、様々な専門性や経験、個性のある人が多い程、学びが豊かになる可能性は高まります。 それと同時に、何を学べるかはそこに参加している人達の化学反応が決めることが多いように思われます。 イノベーションを起こしたいのであるならば、今の自分のままの安定した環境ではなく、揺さぶられるような環境をつくる必要があります。 どうせなら「違い」を楽しんで、事前には想定できない、効率では測れない学びや気づきに遭遇する好奇心を常に持ち続けていきたいと思っています。 女性活躍推進も少し気持ちが楽になりませんか? この記事に関するお問い合わせはこちら 問い合わせする 株式会社 真経営 代表取締役 女性活用コンサルタント 早川 美由紀さんのその他の記事 2016/05/11 業界コラム どうする? 女性活躍推進 ~ 女性活躍推進はいい迷惑?! No.3 2016/04/05 業界コラム どうする? 女性活躍推進 ~ 女性活躍推進はいい迷惑?! No.2 2016/03/08 業界コラム どうする? 女性活躍推進 ~ 女性活躍推進はいい迷惑?! No.1 足立 正二安藤 真安藤 繁青木 徹藤嶋 正彦古川 怜後藤 一宏濱﨑 利彦早川 美由紀堀田 智哉生田 幸士大西 公平䕃山 晶久神吉 博金子 成彦川﨑 和寛北原 美麗小林 正生久保田 信熊谷 卓牧 昌次郎万代 栄一郎増本 健松下 修己松浦 謙一郎光藤 昭男水野 勉森本 吉春長井 昭二中村 昌允西田 麻美西村 昌浩小畑 きいち小川 貴弘岡田 圭一岡本 浩和大西 徹弥大佐古 伊知郎斉藤 好晴坂井 孝博櫻井 栄男島本 治白井 泰史園井 健二宋 欣光Steven D. Glaser杉田 美保子田畑 和文タック 川本竹内 三保子瀧本 孝治田中 正人内海 政春上島 敬人山田 明山田 一米山 猛吉田 健司結城 宏信 2025年5月2025年4月2025年3月2025年2月2025年1月2024年12月2024年11月2024年10月2024年9月2024年8月2024年7月2024年6月2024年5月2024年4月2024年3月2024年2月2024年1月2023年12月2023年11月2023年10月2023年9月2023年8月2023年7月2023年6月2023年5月2023年4月2023年3月2023年2月2023年1月2022年12月2022年11月2022年10月2022年9月2022年8月2022年7月2022年6月2022年5月2022年4月2022年3月2022年2月2022年1月2021年12月2021年11月2021年10月2021年9月2021年8月2021年7月2021年6月2021年5月2021年4月2021年3月2021年2月2021年1月2020年12月2020年11月2020年10月2020年9月2020年8月2020年7月2020年6月2020年5月2020年4月2020年3月2020年2月2020年1月2019年12月2019年11月2019年10月2019年9月2019年8月2019年7月2019年6月2019年5月2019年4月2019年3月2019年2月2019年1月2018年12月2018年11月2018年10月2018年9月2018年8月2018年7月2018年6月2018年5月2018年4月2018年3月2018年2月2018年1月2017年12月2017年11月2017年10月2017年9月2017年8月2017年7月2017年6月2017年5月2017年4月2017年3月2017年2月2017年1月2016年12月2016年11月2016年10月2016年9月2016年8月2016年7月2016年6月2016年5月2016年4月2016年3月2016年2月2016年1月2015年12月2015年11月2015年10月2015年9月2015年8月2015年7月2015年6月2015年5月2015年4月2015年3月2015年2月2015年1月2014年12月2014年11月2014年10月2014年9月2014年8月2014年7月2014年6月2014年5月2014年4月2014年3月2014年2月2014年1月2013年12月2013年11月2013年10月2013年9月2013年8月2013年7月2013年6月2013年5月2013年4月2013年3月2013年2月2013年1月2012年12月2012年11月2012年10月2012年9月2012年8月2012年7月2012年6月2012年5月2012年4月2012年3月2012年2月2012年1月2011年12月2011年11月2011年10月2011年9月2011年8月2011年7月2011年6月2011年5月2011年4月2011年3月2011年2月2011年1月2010年12月2010年11月2010年10月2010年9月2010年8月2010年7月2010年6月2010年5月2010年4月2010年3月2010年2月2010年1月2009年12月