リモートセンシング振動計(RSV-150 長距離レーザドップラ振動計)は、大型の構造物や機械部品、ビルなどの建築物の振動共振周波数や変位測定を遠く離れた場所から敏速かつ容易かつ容易に測定できます。
先進のレーザドップラ干渉計技術により、遠隔から正確な測定位置決めによるレーザ照射ができるため、接触式センサに比べ工 数の削減が可能です。
遠く離れた大型構造物の振動も、遠距離から高感度に測定

特徴
- 広範囲: 最長 300m (測定表面の反射状態による) の測定距離を実現し、爆発の危険や高圧電流など立入作業が危険な箇所でも測定が可能
- μm 分解能: 微小な変位も検出可能
- ミリ Hz 分解能で 0Hz も検出: 土木構造物の低周波数応答および変位を測定
- DC ~ 2MHz の広周波数帯域: ギアボックスなどの状態監視も可能
- クラス 2 レーザ: レーザの安全な取り扱いに関する制約なしで仕様可能
- 同軸ビデオカメラ: 目視によるフル制御と簡単な照準調整を実現
- セットアップと操作が容易: センサの配線や測定点の表面処理が不要
- ほぼあらゆる表面に対応: オイルなどの付着物や汚れがある表面、土木工事現場などの土やほこりで覆われた表面でも拭き取りせずに測定可能
- 測定点の温度に非依存: 溶鉱炉やパイプなどの高温表面でも離れた場所から測定可能
応用事例

土木技術
橋梁などの土木建築物の振動監視が必要なとき、RSV-150 は、共振周波数や振幅の測定、非破壊振動検査に最適な、費用対効果に優れた測定システムとして利用できます。
その長距離・高感度センシング機能により、橋脚などにあらかじめ定義した負荷を掛けた場合の、微小な変位を遠距離から捉えます。

状態監視
構造物の状態監視を行うとき、測定するポイントに手が届くかどうかによって、予測されるメンテンナンス費用がかさむ場合があります。RSV-150 は、今まで接触式センサで行われていた状態監視やトラブルシューティングを広く代替する手段としてご利用いただけます。
RSV-150 は、接触式センサと同じ精度で、離れたポイントの振動も容易に検出します。
測定原理
非接触で物体の振動を感知するレーザドップラ振動計は、どのようなしくみで測定できるのでしょうか?非接触で振動を測定するメリットは何でしょうか? 測定方法や操作は?
このビデオでは、レーザドップラ振動計の測定原理や特長を分かりやすく説明します。

レーザドップラ振動計の測定原理・特徴 (約5分13秒)
測定原理概説
レーザビームが振動している測定対象物に照射されると、ドップラ効果により周波数が変調されます。変調されたビームは反射・散乱し、一部がレンズによって収集されます。センサ内部の干渉計は、この変調成分を検出し、高周波の電気信号に変換し、コントローラでこの電気信号を測定対象物の速度または変位のいずれかを表す電圧として復調します。
テクニカルデータ

RSV-150 のセンサヘッドは、長距離からの高精度な測定を実現させるために高い光学感度を持っていますが、センサ稼働状態であってもレーザ安全クラス 2 の非常に安全で扱いやすいレーザを採用しています。さらに、屋外での使用を想定し、センサヘッド筺体は防塵・防霧仕様の IP63 を取得したユーザライクな設計になっています。
レンズは、測定距離の短いタイプと長いタイプの 2 種類から選択できます。また、たとえば屋外ではなく屋内の研究室レベルで研究されるようなテクニカルで受光が得られにくい生体表面等の計測には、オプションのクローズアップレンズを組み合わせることによって、高い光学感度と優れた S/N 比での計測が可能です。
一般的仕様 | ||
RSV-I-150 センサヘッド | ショート レンジ レンズ※1 | ロング レンジ レンズ※1 |
光学系 | マニュアル フォーカス 最小 測定距離 1m 最大 測定距離 5m |
マニュアル フォーカス 最小 測定距離 5m 最大 測定距離※2 >300m |
空間分解能 | レーザスポット径 135µm @1m, 焦点深度 9mm @1m |
レーザスポット径 7.5mm @ 100m, 焦点深度 28.7m @100m |
レーザ | ・照準用レーザ: 波長 532nm (緑色), 出力電力 <1mW ・測定用レーザ: 波長 1550nm, 出力電力 10mW 測定中いずれのレーザもレーザ安全クラス 2 |
|
カメラ | PAL CCD カラーカメラ, 765 x 582 ピクセル | |
外形寸法 L x W x H | 402mm x 165mm x 145mm (レンズ部を含む) | |
動作温度 | +5 °C ~ +40 °C (41 °F ~ 104 °F) | |
重量 | 約 8kg (ベースプレートを取り付ける場合約 9.8kg) | |
保護等級 | IP63 (防塵・防霧仕様) |
※1 光学系はユーザが交換することはできません
※2 測定対象物の反射率と振動振幅量による

RSV-150 のコントローラは、最新の高精度デジタルデコーダを搭載しており、アプリケーションに応じて測定周波数帯域の異なる 2 モデルを用意しています。
RSV-E-150-B は、主に橋梁などの大型構造物の構造解析や状態監視などを目的に、比較的低い周波数の振動振幅を正確に測定できるよう、測定周波数帯域はDCから最大 25kHz で設計されています。
一方 RSV-E-150-M は、たとえば超音波非破壊検査における “非接触探触子” として応用できるように、微小で高速な高周波振動を高精度に検出できるように設計されており、その測定周波数帯域は DC から 2MHz です。
コントローラ | RSV-E-150-B | RSV-E-150-M |
速度出力 | デジタル速度デコーダ (レンジ 8 種) 最大フルスケール値 (0-p) 1m/s BNC コネクタによる アナログ出力 ±10V |
デジタル速度デコーダ (レンジ 8 種) 最大フルスケール値 (0-p) 24.5m/s BNC コネクタによる アナログ出力 ±10V |
変位出力 | デジタル変位デコーダ(レンジ 16 種) 最大フルスケール値 (p-p) 2m BNC コネクタによる アナログ出力 ±10V |
デジタル変位デコーダ(レンジ 16 種) 最大フルスケール値 (p-p) 245mm BNC コネクタによる アナログ出力 ±10V |
分解能※3 | 速度: <0.5µm/s/√Hz 変位: 0.3nm |
速度: < 5µm/s/√Hz 変位: 0.38nm |
測定周波数帯域 | 0Hz ~ 25kHz (測定レンジにより異なる) | 0Hz ~ 2MHz (測定レンジにより異なる) |
ハイパスフィルタ | 100Hz, 10Hz (暗振動をカット) | 100Hz, 10Hz (暗振動をカット) |
ローパスフィルタ | 1kHz, 5kHz | 1kHz, 10kHz, 100kHz |
※3 5m の測定距離において 3M スコッチライト™テープ(再帰反射フィルム)上で 1H のスペクトル分解能で測定された信号対雑音比(S/N 比)が 0dB になる信号振幅(実効値)を分解能として定義した。ここで定義される分解能は周波数に依存し、10Hz 以上の周波数において指定
アクセサリとオプション
照準調整 | A-VIS-SCOP1 スコープ(ズームレンズ付き):3 倍ズームによりさらに広範囲な視野を確保し、 ケーブル斜張橋のケーブルなどへの照準合わせも容易 |
モニタ | A-MON-TFT3 3.5 インチモニタ(三脚に装着) |
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