PBW-Lシリーズは、0~80V/±150A (5kW) の動作範囲で、最大100kWまで電力拡張対応することができる回生双方向直流電源です。双方向動作によりバッテリの模擬や充放電が可能。eモビリティ向けのモーターコンポーネントなどの力行・回生動作に対応します。直並列マスタースレーブに対応し、ユーザでも自由な拡張、電圧・電流レンジの変更が可能。初期投資を抑えて、将来的に大電力化するパワーエレクトロニクスや、低電圧大電流で評価が必要な燃料電池や電解処理の研究に適しています。

特長

双方向動作が可能

直流安定化電源の供給動作 (ソース) と、直流電子負荷装置の放電動作 (シンク) の領域を交互でも連続的にも動作させることが可能です。

小型・軽量設計

SiC MOSFETを採用、回生負荷動作により、従来の電源+電子負荷装置より大幅な小型・軽量化を実現しました。

電力回生機能

回生動作とは、シンク動作時に電力を熱にして消費せずにACラインへ電力を返す動作になります。放電する電力を施設へ戻すことで、変換効率による損失分しか熱が発生しません。

用途・アプリケーション例

電池モジュールの充放電試験

回生双方向直流電源は電池モジュールや電池パックに対して、充電・放電を繰り返す充放電試験に一台で対応することができ、放電時の電力は熱消費せずに施設のACラインで再利用することができます。

48Vを中心とした駆動用デバイスの評価

インバータの回生ブレーキや、電動パワーステアリングモータのようなDCモータの制動時に発生する逆起電力など、外部に負荷装置のような保護を使用せずに、回生エネルギーを吸い込むことができます。

水電解装置の開発と燃料電池の評価に

PBW-Lシリーズであれば、水電解の評価に必要な定電流源 (直流安定化電源) としても、燃料電池の評価に必要な放電用負荷 (電子負荷装置) としても使用することができ、水素に関わる研究に一台二役で使用することができます。

さらに水電解工程における、逆流電流による電極劣化評価、可逆反応評価など、双方向直流電源ならではの評価も一台で可能です。

燃料電池評価では、外部にバイアス用電源を用意せずに、PBW-L単体で低電圧 (0V) まで大電流の放電が可能です。