LED よりパルス光を光ファイバプローブ先端の蛍光体へ照射励起し、温度依存性のある蛍光強度の減衰を測定して温度を測るセンサです。
光が本来持っている電磁場の影響を受けない性質から、測温抵抗体や熱電対などの電気式センサでは測定できない高磁場、高電圧などの過酷な環境で威力を発揮します。

LEDと光ファイバを使用した光学式温度センサ

プローブには導電体が含まれていませんので、高磁場や高電圧など特殊な環境下で使用できます。

  • 現場への持ち運びがしやすい携帯型
  • 内蔵バッテリーで最大24時間稼働
  • 付属の標準プローブで 0°C ~ 80°C まで測定可能
  • 高精度(±0.5°C)、高分解能(±0.01°C)
  • 内部メモリー搭載、USB接続で測定データ保存可能

用途

  • EMI
  • 医療
  • 高磁場、高電圧
  • 半導体製造装置

各測定方式の比較表

種類 測定温度範囲 測定精度 応答時間 耐磁
 光ファイバ
 熱電対 × ×
 白金測温抵抗体 × ×
 サーミスタ ×

 

測定原理

コンバータ内にある LED よりパルス光を光ファイバプローブ先端の蛍光体へ照射励起します。蛍光体から発生する蛍光強度は、時間が経過するに従い強くなり LED 消灯により蛍光強度は弱まります(消光といいます)。
蛍光が消光する速さは、蛍光材料は温度に依存します。蛍光の消光速度と蛍光材料の温度の関係をあらかじめ求めておくことで、実際に測定した時に求めた消光速度(図では放射遅延時間)から蛍光材料の温度を測定することができます。

※本製品には、本体とともに測定用プローブ(長さ 1m)とソフトウェアが付属しています。

システム構成

組み込み型コンバータ

工業用アプリケーションに適した組み込み型

アプリケーション

静電チャック工程での温度管理

撮像中の局所発熱

ホットスポット検出

※蛍光式光ファイバー温度計「光温度センサー(Photon Control製)」は光で温度を測定。強磁場環境下(MRI)や放射能環境下(レントゲン)でも使用可能な光温度センサー。最大32チャンネル。校正証明書付。医療・半導体・電力発電・電圧安定機器に。