インバータモータの普及により、コイルの絶縁信頼性試験に必要とされる、部分放電試験をはじめ、家電製品や自動車製品、工業製品に用いられる、モータ、トランス、etc.のコイル絶縁試験として、AC耐圧試験と部分放電試験を同時に行い、専門的な知識がなくとも簡単な操作で高感度に良否判定を行い、試験時間の短縮及び試験装置のコストダウンが期待できる、画期的な試験装置です。

わかりやすい画面表示

印加電圧(AC)と放電信号のグラフを画面にリアルタイムに表示。
試験中に放電発生の具合を観察できます。また、試験中のグラフも本体へメモリーされる為、後から表示及び判定が可能です。

多彩なグラフ解析機能

印加電圧-PD特性グラフ

AUTO試験時の電圧値と放電レベルの推移を表示します。
閾値レベルを超える放電は赤色表示。

印加電圧-Qmax特性グラフ

AUTO試験時の印加電圧における放電レベルを表示します。
部分放電開始電圧(CSV)、部分放電消滅電圧(CEV)をグラフ化。

放電発生累積頻度特性グラフ

AUTO試験時に発生した放電レベルにおける放電発生累積頻度特性を表示します。

特徴

  • マイクロ波パッチアンテナ方式により部分放電から生じる電磁波を直接検出します。
  • アンテナを試験コイルの近くに設置することで高感度な部分放電試験ができます。
  • 試験回路の影響を受けにくく取り扱いが簡単なので生産ラインへの導入が容易にできます 。
  • 部分放電試験の自動化が可能となります 。
  • 部分放電試験の評価に必要な便利な機能で作業効率が向上します。
    放電開始電圧(CSV)、放電消滅電圧(CEV)、放電強度(PDpeak)、放電発生回数(PDcnt)、ほか
  • 放電信号を波形表示できるため視覚的にわかりやすく、簡単に使う事が出来ます。

用途

  • モータ関係
    インバータモータ ・ EV、HEV駆動モータ、車載モータ、産業用モータ、建機用モータほか
  • トランス関係
    電源用高圧トランス ・ 家電用スイッチング電源トランスほか
  • その他
    パワー半導体・絶縁フィルム・絶縁材料・各種高電圧製品などの絶縁評価試験

仕様

試験電源  試験電圧・容量  最大5000Vrms 500VA
 最小可変ステップ  4Vrms
 試験周波数  50Hz/60Hz (50~200Hzを1Hzステップで設定可能)
部分放電検査  放電検出感度  -90~-30dBm
 検出結果表示  -90~-30dBmを100としたレベル表示
 検出電荷範囲  相対レベルとして50pC以上
 アンテナケーブル  標準2m(SMA同軸ケーブル)
電圧計測  電圧表示  0~5000Vrms(実効値)
 計測確度  ±1.5% of reading
 漏洩電流検出  カットオフ電流  1~25mA1mAステップ または 100mA
一般  入力電源電圧  AC100~240V±5% 50Hz/60Hz 10A
 周囲温度・湿度  23℃±5℃ 20%~80%RH
 寸法・重量  W430×H177×D442 ※突起物含まず 約22kg
 外部インターフェース  パラレルI/O、RS-232C、USB(試験制御、試験データ入出力)