2010/01/13 業界コラム 島本 治 エネルギー管理ソリューション No.2実績データ収集と部門別配布モジュール 新川電機株式会社 島本 治 顧問...もっと見る 顧問 前回、改正省エネ法やISO50001といった動向から、今後の省エネ活動においてエネルギーマネジメントシステムの確立と全社的なエネルギー情報管理システムの構築が重要である事とEMASがそれをご支援するパッケージソフトである事をご説明しましたが、今回からEMASの具体的な内容についてモジュール別にご紹介します。今回のモジュールは機器別/工程別/部門別などのエネルギー実績使用量を決定するモジュールであり、EMASの基礎となるものであり、エネルギー実績管理業務の効率化・高度化が図れます。 系統図作成機能エネルギーの流れを可視化するものですが、系統図を簡単に作成できるだけでなく、同時にデータ処理のためのEMASデータベースが自動的に生成されます。 図1. エネルギー系統図 図2. 生成されるデータベースまた、電気、蒸気、水など複数の系統図を同一システム内に定義可能で、エネルギー換算、更にはCO2排出量換算した後の合算なども容易に行う事ができます。 各種実績データ決定機能各フィーダーの実績値は各種データ収集機器からオンラインで収集するだけでなく、マニュアルによる積算計検針データの入力も可能ですし、積算計が装備されていないフィーダーについては以下の様に理論的に最も相応しい形で決める事も出来ますので、現状の環境で直ぐにEMAS利用を始める事が可能です。 上位フィーダーの値から積算計のついている他のフィーダーの値の総計を減算する。 上位フィーダーの値を設備容量/稼働時間/製造量などの比率で配分する。 照明設備などあまり変化しないものは夏場/冬場の固定値とする。 また、ユーザー固有の決定ロジックも組み込めます。 工場全体の補正計算機能図3. 補正計算上位フィーダーの積算計の値と下位各フィーダーの積算値の総計が等しくなる様な補正計算を全工場に亘って行い、発生基の値とすべての最末端フィーダーの合計値を等しくする事が可能です。また、補正係数のトレンドを見る事により計測系の異常や配線系統でのロスの状況を把握出来ます。 集計機能フィーダー別の値が決まると次が工程別や部門別の集計ですが、部門別でも原価計算上の部門やISO14001の活動成果をまとめるための活動チーム別など何種類かの部門区分が必要で、EMASでは必要なだけ集計区分を定義できる様にしています。 図4. 多様な集計区分定義 積算計データベース機能エネルギー管理システムの導入に併せて全工場の積算計の現場確認など調査をされる事が多いのですが、その整理された大量な情報をデータベース化して最新情報を維持していくと共に系統図や計測のための情報と一元管理する事により一箇所のデータのメンテナンスを関連する業務に反映可能となり効率化が図れ、同時に各業務間で不整合を無くす事が出来ます。 図5. 積算計データベース検索機能補正係数を含めた各データを長期間蓄積可能ですが、それらのデータの多様な検索やグラフ表示が可能です。 図6. 検索結果のグラフ表示とデータ表示例 当モジュールの一部の機能については顧客で同様なものをExcelの数式を駆使して手作りされていた例もありますが、処理の中味が作成した人しか分からず後継者が困られているとか業務間の連携までは配慮されておらず大きな効率化となっていない場合が多く、EMASの利用によりこれらの問題から解放され、次号以降の他モジュールとの連携も可能となりエネルギー管理業務全体の体系的な効率化が図れる様になります。 次号以降では当モジュールで蓄積されたデータを活用するモジュールのご紹介をします。 この記事に関するお問い合わせはこちら 問い合わせする 新川電機株式会社 島本 治さんのその他の記事 2012/12/04 業界コラム 電力システム改革考 No.3 2012/11/06 業界コラム 電力システム改革考 No.2 2012/10/02 業界コラム 電力システム改革考 No.1 2010/05/12 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.6 最近の事例より 2010/04/06 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.5エネルギー使用最適化計算モジュール 2010/03/02 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.4エネルギー使用特性解析モジュール 2010/02/09 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.3 エネルギー及びCO2排出原単位管理モジュール 2010/01/13 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.2実績データ収集と部門別配布モジュール 2009/12/01 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.1EMAS(Energy Management Assist System)概要 足立 正二安藤 真安藤 繁青木 徹藤嶋 正彦古川 怜後藤 一宏濱﨑 利彦早川 美由紀堀田 智哉生田 幸士大西 公平䕃山 晶久神吉 博金子 成彦川﨑 和寛北原 美麗小林 正生久保田 信熊谷 卓牧 昌次郎万代 栄一郎増本 健松下 修己松浦 謙一郎光藤 昭男水野 勉森本 吉春長井 昭二中村 昌允西田 麻美西村 昌浩小畑 きいち小川 貴弘岡田 圭一岡本 浩和大西 徹弥大佐古 伊知郎斉藤 好晴坂井 孝博櫻井 栄男島本 治白井 泰史園井 健二宋 欣光Steven D. Glaser杉田 美保子田畑 和文タック 川本竹内 三保子瀧本 孝治田中 正人内海 政春上島 敬人山田 明山田 一米山 猛吉田 健司結城 宏信 2024年10月2024年9月2024年8月2024年7月2024年6月2024年5月2024年4月2024年3月2024年2月2024年1月2023年12月2023年11月2023年10月2023年9月2023年8月2023年7月2023年6月2023年5月2023年4月2023年3月2023年2月2023年1月2022年12月2022年11月2022年10月2022年9月2022年8月2022年7月2022年6月2022年5月2022年4月2022年3月2022年2月2022年1月2021年12月2021年11月2021年10月2021年9月2021年8月2021年7月2021年6月2021年5月2021年4月2021年3月2021年2月2021年1月2020年12月2020年11月2020年10月2020年9月2020年8月2020年7月2020年6月2020年5月2020年4月2020年3月2020年2月2020年1月2019年12月2019年11月2019年10月2019年9月2019年8月2019年7月2019年6月2019年5月2019年4月2019年3月2019年2月2019年1月2018年12月2018年11月2018年10月2018年9月2018年8月2018年7月2018年6月2018年5月2018年4月2018年3月2018年2月2018年1月2017年12月2017年11月2017年10月2017年9月2017年8月2017年7月2017年6月2017年5月2017年4月2017年3月2017年2月2017年1月2016年12月2016年11月2016年10月2016年9月2016年8月2016年7月2016年6月2016年5月2016年4月2016年3月2016年2月2016年1月2015年12月2015年11月2015年10月2015年9月2015年8月2015年7月2015年6月2015年5月2015年4月2015年3月2015年2月2015年1月2014年12月2014年11月2014年10月2014年9月2014年8月2014年7月2014年6月2014年5月2014年4月2014年3月2014年2月2014年1月2013年12月2013年11月2013年10月2013年9月2013年8月2013年7月2013年6月2013年5月2013年4月2013年3月2013年2月2013年1月2012年12月2012年11月2012年10月2012年9月2012年8月2012年7月2012年6月2012年5月2012年4月2012年3月2012年2月2012年1月2011年12月2011年11月2011年10月2011年9月2011年8月2011年7月2011年6月2011年5月2011年4月2011年3月2011年2月2011年1月2010年12月2010年11月2010年10月2010年9月2010年8月2010年7月2010年6月2010年5月2010年4月2010年3月2010年2月2010年1月2009年12月