2010/02/09 業界コラム 島本 治 エネルギー管理ソリューション No.3 エネルギー及びCO2排出原単位管理モジュール 新川電機株式会社 島本 治 顧問...もっと見る 顧問 前回はエネルギー実績使用量を見える化する機能のご紹介でしたが、今回は省エネ活動の重要な指標である製品別エネルギー原単位と今後重要となるCO2排出原単位の見える化機能です。 1.使用燃料・電力の製品への配布機能前回の実績データ収集機能では図1の電力使用例の様に蒸気や圧縮空気といった用役(ユーティリティー)部門を含めた工場全部門別の使用実績を把握します。 図1. 全部門電力使用量 図2. 製品別電力使用量 一方、この機能では製品を製造するために使用した電力として、製品製造部門で直接使用した電力だけでなく、蒸気や圧縮空気など製品製造のために供される用役の発生時に使用した電力も各製品の用役使用量比で配分します(図2)。更に、電力以外の用役についても、すべて同様の配布を行いますが、自家発電がある場合の様に電力発生のために蒸気を使用し、ボイラープラントで電力を使用するといった用役同士が使用しあう場合には連立方程式を解く事になり配布は容易ではありません。当モジュールはこれらの構造の事を意識せずに、表1の様に製品の指定(区分)とお互いの使用実績データを与えさえすれば構造をシステムが判断し、必要な場合には表1、2の例の様に連立方程式も解きます。 表1. 入力表 (EMASで処理している用役は自動的入力されます。)表2. 処理結果化学工場など用役部門のエネルギー使用量が大きい場合には、この例の様に製造部門で直接使う量と用役使用分まで配布した使用量では使用量順位が変わる事もあり、製品数が多い場合には、省エネ活動の優先順位を見誤ることの無い様に、これらの処理での確認が必要です。 2.原単位算出機能製造量や用役発生量を取込み、月次/四半期/半期/年間の原単位について表3の様に用役を含めた全部門のものと前述の製造部門にすべて配布した両方の原単位を計算します。原単位は使用量データと共に長期保存され解析や各種管理資料作成のための統計処理が可能です。 表3. 全部門電力原単位表3.CO2排出原単位の算出図3. LCAの対象範囲地球温暖化防止活動についてCSRの観点からLCA(Life Cycle Assessment)やカーボンフットプリントに取組む企業が増えてきましたが、そこでは製品1単位あたりの原料採掘から廃棄までのCO2発生量、所謂CO2排出原単位を求める必要があります。 図4. カーボンフットプリント 経済産業省統一マーク 当モジュールでは省エネ活動の指標として決定したエネルギー使用原単位(工場全体のエネルギー使用量をすべて製品に配布したもの)を用いて下記の式によりCO2排出の大半を占めるエネルギー由来の排出原単位を計算します。 ※ CO2排出原単位=CO2排出係数×燃料換算係数×エネルギー使用原単位 ※ CO2排出係数と燃料換算係数は環境省や経済産業省で提供のデータを使用しています。 この記事に関するお問い合わせはこちら 問い合わせする 新川電機株式会社 島本 治さんのその他の記事 2012/12/04 業界コラム 電力システム改革考 No.3 2012/11/06 業界コラム 電力システム改革考 No.2 2012/10/02 業界コラム 電力システム改革考 No.1 2010/05/12 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.6 最近の事例より 2010/04/06 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.5エネルギー使用最適化計算モジュール 2010/03/02 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.4エネルギー使用特性解析モジュール 2010/02/09 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.3 エネルギー及びCO2排出原単位管理モジュール 2010/01/13 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.2実績データ収集と部門別配布モジュール 2009/12/01 業界コラム エネルギー管理ソリューション No.1EMAS(Energy Management Assist System)概要 足立 正二安藤 真安藤 繁青木 徹藤嶋 正彦古川 怜後藤 一宏濱﨑 利彦早川 美由紀堀田 智哉生田 幸士大西 公平䕃山 晶久神吉 博金子 成彦川﨑 和寛北原 美麗小林 正生久保田 信熊谷 卓牧 昌次郎万代 栄一郎増本 健松下 修己松浦 謙一郎光藤 昭男水野 勉森本 吉春長井 昭二中村 昌允西田 麻美西村 昌浩小畑 きいち小川 貴弘岡田 圭一岡本 浩和大西 徹弥大佐古 伊知郎斉藤 好晴坂井 孝博櫻井 栄男島本 治白井 泰史園井 健二宋 欣光Steven D. Glaser杉田 美保子田畑 和文タック 川本竹内 三保子瀧本 孝治田中 正人内海 政春上島 敬人山田 明山田 一米山 猛吉田 健司結城 宏信 2025年2月2025年1月2024年12月2024年11月2024年10月2024年9月2024年8月2024年7月2024年6月2024年5月2024年4月2024年3月2024年2月2024年1月2023年12月2023年11月2023年10月2023年9月2023年8月2023年7月2023年6月2023年5月2023年4月2023年3月2023年2月2023年1月2022年12月2022年11月2022年10月2022年9月2022年8月2022年7月2022年6月2022年5月2022年4月2022年3月2022年2月2022年1月2021年12月2021年11月2021年10月2021年9月2021年8月2021年7月2021年6月2021年5月2021年4月2021年3月2021年2月2021年1月2020年12月2020年11月2020年10月2020年9月2020年8月2020年7月2020年6月2020年5月2020年4月2020年3月2020年2月2020年1月2019年12月2019年11月2019年10月2019年9月2019年8月2019年7月2019年6月2019年5月2019年4月2019年3月2019年2月2019年1月2018年12月2018年11月2018年10月2018年9月2018年8月2018年7月2018年6月2018年5月2018年4月2018年3月2018年2月2018年1月2017年12月2017年11月2017年10月2017年9月2017年8月2017年7月2017年6月2017年5月2017年4月2017年3月2017年2月2017年1月2016年12月2016年11月2016年10月2016年9月2016年8月2016年7月2016年6月2016年5月2016年4月2016年3月2016年2月2016年1月2015年12月2015年11月2015年10月2015年9月2015年8月2015年7月2015年6月2015年5月2015年4月2015年3月2015年2月2015年1月2014年12月2014年11月2014年10月2014年9月2014年8月2014年7月2014年6月2014年5月2014年4月2014年3月2014年2月2014年1月2013年12月2013年11月2013年10月2013年9月2013年8月2013年7月2013年6月2013年5月2013年4月2013年3月2013年2月2013年1月2012年12月2012年11月2012年10月2012年9月2012年8月2012年7月2012年6月2012年5月2012年4月2012年3月2012年2月2012年1月2011年12月2011年11月2011年10月2011年9月2011年8月2011年7月2011年6月2011年5月2011年4月2011年3月2011年2月2011年1月2010年12月2010年11月2010年10月2010年9月2010年8月2010年7月2010年6月2010年5月2010年4月2010年3月2010年2月2010年1月2009年12月