会社員になり新人の頃、進行中のプロジェクトに駆り出され、
「内容を理解する意味でも議事録を担当せよ」
と指示され、必死になって議事を追い、言葉を追い、用語を調べたりして、怒られながらも議事を完成させていた。
1.議事録は有効な OJT の一つ。
この議事録を担当させるというのは、OJT として非常に有効で、内容を把握したり、言葉を覚えたりすることで、何もできない新人が、
- 自分がプロジェクトに役に立つ実感を体感できること
場合によっては、
- 先輩諸氏がプロジェクトの内容についての情報を求めてくること
によって、
- 新人ながら自分の存在意義を感じられることで、仕事への意欲をかき立て続ける
ことができると思うのだ。だから議事録は必須科目的に新人 OJT に入れておくことを推奨する。
そして、新人が議事録を書けるようになることは、その後の彼にプロジェクトを任せていく上でも重要な基礎事項になる。
会議の後始末、議事録はすぐに書け! – ミニプロジェクトこそ管理せよ!(出典:日経 xTECH Active)
2.議事録を書くといろいろ学ぶことになる
議事録はその日の会議で話したこと、報告事項、相談事項、決定事項、次回予定などを記録するのだが、業務の基礎知識がなく、いきあたりばったりではなかなか難しい場合もある。そこで、準備から入る。まず、参加者の確認、時間、場所、話し合う項目の概要(いわゆるアジェンダ)の確認。できれば、会議の前にこれらを資料化して配布共有しておく。繰り返される定例的な会議の場合は、前回の議事とあわせて配布するとよい。
3.そしていよいよ会議
理想は、前述のような事前資料を共有し、話し合う項目も共有しておくことだ。また、話している内容が、報告事項、相談事項、決定事項、など「どの位置付けなのか」、「技術的なことなのか」、「スケジュールのことなのか」、「予算のことなのか」、「要望なのか」、「必須事項なのか」、などを意識しながら議事をとるようにする。ときに、エキサイトして話している本人たちも位置付けを見失っている場合も多いので、議事をとりながら、軌道修正をしていくことができる。
4.議事録をとる手段
議事録をとる目的として一番重要で本質的なことは、
- 内容を整理して共有し、プロジェクトの完成につなげていく
ことにある。各々が議事に基づいて行動し、次の会議では結果を報告し、また次の施策につなげていく。だから、終わった後しばらくしてから議事録が出てくるのでは遅い。
昔ながらの手段としては、ノート、手帳だろうか。あるいは、それ用に模造紙などを用意する場合もある。これは一覧性があって会議進行にも役立つ。当社のお客様では、そのまま印字できるホワイトボードを導入している会社もある。
5.「議事録 2.0」

当社では、クラウドの文書共有システムを活用している。会議のその場で議事内容を入力し、遠隔地にいる参加者もリアルタイムで閲覧し確認できる。議事録は遠隔地側でとってもらうことも可能で、場合によっては各地から加筆してもらうことも可能だ。
紙のノートは昔からあった。電子ボードも登場したのは、すでに 30 年くらい前だ。これらはいわば「デジタル 1.0」。そして、クラウドによる共有ファイル方式は「デジタル議事録 2.0」といえるだろう。
議事録を取る人は TV 会議の向こう側にいてもいいことになる。意外に、議事録専門職という職種が成り立つかもしれない。いや、もっというなら、議事録を書くには専門知識がいるし、セキュリティ性も高くなくてはいけない。議事録を専門とするサービス業もありだ。
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