2020年に発売した「DLM5000」シリーズは、8チャネルのアナログ入力を持つオシロスコープとして、エレクトロニクス・メカトロニクス業界のお客様から、製品を開発する際に用いる計測器として広く採用されてきました。近年は、脱炭素化社会の実現に向け、モータ、インバータ装置、および太陽光発電装置などクリーンエネルギー関連の製品に対して、さらなる省電力化が求められています。特にSiC (シリコンカーバイド) を活用する次世代パワーデバイスの実用化、量産化が進む中、これらデバイスを使用するパワーエレクトロニクス業界からの高精度な計測への要求が高まっています。
これらのニーズに対応し、垂直軸分解能が向上した多チャネル測定に対応する「DLM5000HD」シリーズを開発、オシロスコープのラインアップを拡充しました。

特長

  • 垂直軸分解能を16倍に向上
    「DLM5000」より16倍高い12bitの垂直軸分解能をもち、より正確な波形観測が可能です。
  • シリアルバス解析機能を拡張
    自動でセットアップする機能が、取り込み済みの波形データに対しても適用可能です。
  • 解析作業効率を向上
    当社従来製品比2倍に相当する1G (ギガ) サンプル点のメモリを搭載しました。

用途・アプリケーション例

  • 電気、電子回路の設計・評価
  • 半導体、電子デバイス、組み込み機器のファームウエア開発やデバッグ
  • カーエレクトロニクスにおける、CAN、CAN FDなど車載用各種シリアルバス信号と各種アナログ信号の同時測定
  • パワーエレクトロニクスにおける、電力解析、動作確認
  • メカトロニクスにおける、通信などの高速信号と比較的変化の少ないメカトロニクス系信号の同時測定・評価

多チャネル測定のアプリケーション