青山システムコンサルティング株式会社 顧問

岡田 圭一

1983年 明治学院大学 法学部 法律学科 卒
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1983年 明治学院大学 法学部 法律学科 卒
1983年 日本通信工業株式会社(現 NEC プラットフォームズ株式会社)
1988年 キヤノン販売株式会社(現 キヤノンマーケティングジャパン株式会社)
1998年 日本ゲートウェイ株式会社
2000年 アジアパシフィックシステム総研株式会社(現 キヤノン電子テクノロジー株式会社)取締役
2003年 OKADA Business Engagement Consulting 代表
http://okadabec.blogspot.com/

セールス&マーケティングコンサルタント、ビジネスエンゲージメントコンサルタントとして中堅中小 IT 系企業の顧問、相談役、アドバイザー、監査役、社外取締役等々累計 27 社
現在に至る

東京都世田谷区出身 / 三鷹市在住

趣味 写真、写経、読経
Facebookフォトアルバム https://www.facebook.com/okadakeiichiface/photos_all
富嶽三十六”圭” http://img.gg/RPwNACA
二十四節気七十二”圭” http://img.gg/HvNKVuJ

下手の横好きながら安物機材を担ぎあちらこちらと撮り続けるに、妙に心惹かれ毎年時期が来るとその 1 コマを撮らないとどうも気が済まない、季節の到来が感じられない…といった景色に出会うことが有ります。

先日、尊敬する大先輩より頂いた書に『人と人の出会いにも、縁としか説明ができないような不思議さが付きまとうが、人と本との邂逅もまた面白いものである。』といった一節が目に留まりました。

人知れず見せる季節の彩を撮るため、じっと太陽の角度を待ったり、暗闇でクマに怯えつ天の川の好位置を待ったり…。そんな季節の彩との触れ合いとともに、振り返れば娘の命名の際に “彩” の字を選んだのも、人と人の縁、人と書の縁と同じような邂逅の不思議さを還暦前に改めて感じ入るところです。

身近なところで何ヶ所か私が毎年のように通わずにはいられない隠れスポットを地図付き、注意書き付きでご紹介させて頂こうと思います。

「滝沢林道の赤富士」

赤富士(あかふじ)と紅富士(べにふじ)の違いはご存知ですか?

赤富士とは夏~秋の早朝、赤銅色の山肌が朝日に照らされ更に赤く染まる姿を差します。葛飾北斎 富嶽三十六景 『凱風快晴』を思い出していただくとあの色合いの姿を指します。

一方、紅富士は白銀に覆われた山肌が朝夕の低い太陽で紅く染まる姿を指します。特に冬の早朝、山中湖畔では朝日に照らされる紅富士が湖面に移り込む “逆さ紅富士” はまさに圧巻です。ただ標高 1000m 近いので氷点下 10 度でカメラも手足も凍り付きますが。。。

 今回は “赤富士” について隠れスポットをご紹介してみたいと思います。

赤富士の撮影スポットで私が一番魅了されかつ年に一度は撮りに行かねば気が落ち着かないスポットといえば滝沢林道です。

 

国道 138 号、富⼠吉⽥市「富⼠浅間神社東」交差点を富士北麓公園側に折れ直進すると『中の茶屋』脇に滝沢林道のゲートが見えてきます。このゲートは冬季には閉鎖され通行禁止となります。

日中は緑豊かなまこと気持ちの良い林道ですが夜になれば真っ暗闇。そこここに鹿や野生動物の目が光る長い上り坂ですので夜間の運転には注意が必要です。また落石、落木、道路の陥没にも注意を払って運転されてください。

ゲートから 9km ほど進むと新屋山神社奥宮が左手に見えます。その少し先に橋が有り、手前右手に車を置けるスペースがあります。

ヘッドライトを消し右手を望むとダイナミックな富士の姿が…といっても真っ暗闇ですから月が出てなければ富士山自体は見えませんが吉田口と須走口から登る登山者のヘッドライドが山肌に大きく “人という字” を煌かせています。ご来光を拝むため深夜から山頂を目指す人々と山小屋の光です。初めて見たときは感動を覚えました。

 

そこに三脚をセットし “輝く人文字” でピントを拾い後はただひたすら日の出を待ちます。時折登山者の焚くストロボの光で山腹が瞬きます。真っ暗闇で獣の気配におびえる中一人でカメラを構えてますと山頂と二合目とで距離は相当離れてますが人心地に救われます。

 

まだ周りが暗い時間帯でしたらタイムインターバル撮影+比較明合成で富士山に沈む星の光跡とヘッドライトの人文字を同時に捉えるのも楽しいです。(注:登山道の光を狙う際には念の為富士登山期間をご確認ください。)

薄明になると刻一刻と富士山の姿も変わってゆきます。

清んだ空気の中で鳥のさえずりが聞こえ始めやがて大合唱に。

赤富士は富士山頂に陽が差し始めて正味 5~10 分が勝負となります。

日の出までにしっかりと準備を整えておきませんとあっという間に日が昇り真っ赤な色づきを逃してしまいます。

 

日が昇りきってしまえばひと段落。

早朝の霊峰富士の懐で持参したコーヒーなど飲めればまさに命が再生されるような贅沢な時間を味わえます。

 

特に看板などはないのですが日が昇り改めて確認すると車を停めさせていただいたスペースは新屋山神社奥宮の駐車場ではないかと思われます。新屋山神社は金運の神様との評判も高いそうですのでまだ誰もいない静寂な時間帯に心静かにお参りされるのも感謝の心がけとして宜しいのではないかと。

 

実は更に滝沢林道を車で登り、15 分ほど山道・獣道に分け入ったところに伝説的赤富士撮影スポットが有ります。開けた視界に崖下から一気に富士山頂まで見通せる、まさに胸のすく息をのむスポットです。

ただし! そこここに看板が掲げられているまさに「熊出没注意!」地帯です。そこかしこに鹿の糞が目に付き背丈ほどある雑草をかき分けて進む獣道ですので熊除け鈴や蛇対策の長靴は必須ですし、ましてや日の出前の真っ暗闇となりますと言わずもがなです。その場所に踏み込もうとした際に地元民の方から「クマ除け鈴を付けて無いから入らないほうがいい!」とダメ出しを頂いたこともありました。

 

改めて霊峰富士は奥深いです。