スペイン語通訳・翻訳 / スペイン語講師

杉田 美保子

スペイン・バルセロナ滞在27年を経て、2015年に帰国。...もっと見る スペイン・バルセロナ滞在27年を経て、2015年に帰国。
石川県金沢市でスペインの生活や、スペイン語の楽しさを細々と伝授中。「故郷」バルセロナとはリモートでの繋がりが中心となっている中、余暇に畑を耕したりしながら、日本の生活も楽しんでいる。
京都のバルセロナ文化センターのスタッフとしても、どのようにしてスペイン語の面白さをみなさんに伝えられるか、日々模索中。

スペインの教育文化スポーツ省認定のスペイン語能力試験 DELE の C1(上級)所持。

新年となりました。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします !
新型コロナウィルス問題が起こり、3年が過ぎました。実質的な『鎖国』があり、規制強化があり、そう簡単には外国と行き来できない時期が2年以上も続きましたね。そんな中、昨年秋から規制緩和となり、すでに何人かの友人が来日しました。毎年家族に会いに来ていた友人が3年ぶりに来たり、毎年休暇は東京で過ごす、という友人が3年ぶりに来たり、金沢の町にも外国人観光客の姿が目立って来ました。やっと開国ですかね !

金沢駅でパチリ ! 再会に大感動~

可愛いものいっぱい ! 日本って、最高 !

友人が遊びに来ると、意外なところに連れて行かれます。私にとって意外なだけで、特に怪しい場所に連れて行かれるわけではないのですが、筆者の日常とはかけ離れているため、ついキョロキョロしてしまいます。

南回りでやっと着いた日本。到着後に東京で展示会を見学。その足で金沢入りという超ハードなスケジュールに、少々お疲れ気味のライア

「美保子 ! さっき通った中古の本屋さんで止まって ! 見たいものがあるの ! 」

日本語を習っているとはいえ、何であれが中古の本屋さん、ってわかったのだろう ? そういえば、そんなお店もあったなぁ。でも、最近老眼で本を読まないから、本屋さんからは遠のいていたっけ、とブツブツ考えながら駐車場に着くと、嬉々として入店する友人。

多分、遠くから見ても目立つ「CD」「本」という言葉と、お店のイメージカラーで、ピピッと来るのであろう、という結論に達しました。日本語を習っている外国の人にとって、「本」という漢字は、そう難しくはありませんからね。

お目当ては、ゲーム機器でした。それも、二世代以上前の物。

ガラスケースに張り付き、『あ、これ彼が探していたんだけれど、スペインでは入手困難なのよね。コレが良いわ ! これにしよう ! 』と即決です。「あああ、ううう、コレ、ウゴキますか ? 」なんて片言の日本語で店員さんに尋ねると、目をパチクリされます。
よくよく聞くと、出発前に「旅行のための日本語集中講座」なるものに参加したのだとか。カードを使うときの対応のされ方って、「一回払いで良いですか ? 」「ポイントカードはお持ちですか ? 」などの普段の会話では使わないフレーズが出て来ますよね。あまりにも決まり文句なので、「はい」「ないです」「大丈夫です」など考えずに答えてしまいますが、私たちにとっては簡単すぎる質問でも、確かに外国人にとってはストレスとなるようですね。

駅へお迎えの途中に、ライアの好きな飲み物を購入。ウェルカムドリンク。もう何度も日本に来ている彼女のお気に入り

さて、話はそれますが、筆者は常々、この「大丈夫です」という答え方に、疑問を持っている1人です。

「ポイントカード、お持ちですか ?」
「大丈夫です」

それで店員さんは、全てを理解し、精算が進んでいきます。「何が大丈夫なんだろう ?」

「コーヒーもっと飲みますか ?」
「大丈夫です」

これで、「いいえ、結構です」という意味になる、と理解したのは、かなり最近のことになります。そして、今でも、「今の『大丈夫』って、どういう意味 ? 」と考え込むこともあるほどです。「ニホンゴ、ムズカシイ デスね」
よって、この友人は、会計時や注文時に店員さんに聞かれるであろう会話に特化した講座を受けたのだそうです。

確かに、スペインは日本よりも数倍デジタル化が進んでいて、友人はほとんど現金を持たずに旅行しています。日本のSUICAやPASMOといった交通系のカードもスマホに連動させ、これらカードへのチャージもスペインのデジタル銀行決済で数秒で行い、レストランの支払いは「SUICAでお願いします」なんて言っちゃいます。「あら、財布がバッグの下に入っちゃって、見つからないわ」なんてレジでオタオタする筆者は、ガラパゴス諸島の住人さながらですね。

金沢の老舗の飴屋さん。この日のランチが駅に近いところだったので、お散歩も兼ねて

サクサクと買い物し、サクサクと支払い、「ねえ、美保子、これから全国を回るから、この荷物、東京の旅館に送ってくれないかしら ? 東京で会うお友達へのお土産も、旅行中は荷物になるから一緒に送って~。あと3週間後ぐらいに東京だから、住所送っておくわね。」宅配便も便利に使いこなします。

スペインにはクーリエサービスも、郵便局での荷物発送もあるのですが、日本ほど一般的に普及しているわけではありません。発送時に長蛇の列、であったり、土日はお休みだったりするので配達に時間がかかったり、などなど、日本ほど日常的に使われていないのが現状です (2019年まではそうでしたが、もしかすると新型コロナ感染症の影響で、少しは普及が進んだかもしれませんが…) 。それにひきかえ、日本の宅配便の精度はどのスペイン人が見ても、びっくりするわけです。そうなると、スマホを駆使して旅行する私の友人が使わない手はないのです。

ずいぶん前にスペイン巡礼の道のお話をしましたが、なぜかそれを思い出しました。
本来、始点から到着まで、リュックに最低限の荷物だけ背負って歩くのが基本なのですが、巡礼者の中には、一日で到着する村を決めて、その村の宿に荷物を送って、手ぶらで歩く、という人がいるわけです。だいたい地元のタクシードライバーが荷物を運んでくれるんです。500円ほどで。違反ではないですよ、もちろん。でも、「あ、巡礼じゃなくて、ハイキングだな」なんて揶揄される楽しそうなハイキング巡礼者たち。今思えば、「手ぶらの方が楽しいよね」と思えますが、当時は「巡礼なんだから、苦しさが伴って当然」なんて突っ張っていたんです。

インスタグラムを駆使する友人の、毎日の情報がアップデートされて来て、スペイン人の視点から見た日本の魅力がとても楽しいわけです。私たちが「日常」と思っているところに焦点が当たっていて、そこが日本の魅力として海外に次々と発信されていきます。「そりゃ、これ見たら、みんな日本に来たくなるわよね~」と納得です。

可愛い柄の布をまとめ買い。可愛い鳥さんも

日本に到着し、北陸新幹線に乗り、直接金沢に会いに来てくれた友人の滞在期間は3泊4日。その間に彼へのプレゼントを買い、「これでクリスマスの準備はオッケー」と満足げ。「あ、可愛い」とキャラクターのキーホルダーを2つ (筆者には見たことのないキャラクター) 手に取り。うん、これも付属品だから買っちゃおう、と別の機械( ? )もカゴに入れ。対ユーロの為替は円安で、ますます購買意欲が高まっているのも事実。あっという間に大荷物。

甘味処「善与門」一押しのあずき寒天。コーヒーとセットで休憩のひと時

白山ひめ神社まで足を伸ばせば、甘味処「善与門」で一息つき、そのお隣の旅館「和田屋」のお庭を見せてもらい、またまたついお買い物。「あ、これ可愛い」と手にしたお湯飲み。

どこもかしこも、可愛いものだらけのニッポン !

まだ紅葉には少し早かった金沢。駅の近くの公園で、どんな風にインスタの写真を撮るのかな、と観察。普通に写していますが、私とは視点が違う

はい。送りましたよ、東京の旅館宛に。なんやかやと、120サイズというダンボールに詰め込みましたが、果たしてスペインに持って帰れるのかしら ?
みなさんも、「ねえ、美保子、これ持って帰れなくなっちゃった。次の来日まで預かっておいてくれる ? 」なんて言って、宅配便で返送されてこないことを願っていてくださいね。

この、度々私のコラムに登場するライアさん。「ねえ、あなたの目から見た日本を紹介したいの。何枚か画像を送ってくれないかしら ? 」と頼んだら、来ました、来ました。211枚 ! ということで、今日のコラムでは全部を紹介しきれないので、多分来月も日本の魅力にスポットをあててみたいと思っています。
今回の休暇が4週間。その間に京都、大阪、広島、松山、福岡、東京、と動き回った友人。外国人の視点から見た日本の魅力。お楽しみ下さい~。

今月のフレーズは
¡¡Qué monada!! (ケ・モナーダ !! )
「なんて可愛いの ! 」

来月の予告は、「可愛いもの」。
某着せ替え人形が好きで、某電気を発する黄色いネズミ( ? )のキャラクターが好きで、日本のアニメやゲームが好き。そして何より、おうちに残して来たニャンコちゃんが気になって、日本でも猫探しの旅をしました。お楽しみに !

詳細は、来月号で !